カテゴリ:旅に待ったなし( 44 )

世界一大きな木

涼しい。なんて、涼しいのだ!

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気温が毎日45度以上あった巨大なオーブンのようなデスバレーを後にした私たちは、セコイア・キングスキャニオン国立公園に来ている。

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延々と続く山道の末、やっと公園の入り口が見えてきた。適当なデスバレーと違い、ここはちゃんとしたゲートがある。入園料を支払い、Generals Highway(将軍の高速)という名の道路を行く。

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1890年に3番目の国立公園として設立されたこの広大な公園には、世界一大きな木、もう少し丁寧に言うと、「体積が世界一」の木が聳える。

「ジャイアント・フォレスト」に生える、General Sherman (シャーマン将軍の木)がそうだ。

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人が映っていないと、規模が伝わらない。しかし人を入れると、木の上の部分が映らない…。

さらに背が高くなるのは、シャーマン将軍の木のようなジャイアントセコイア(Sequoiadendron giganteum)と時々ごっちゃにされてしまうレッドウッド(Sequoia sempervirens)の方である。一般的にセコイアは幹が太く、レッドウッドはもう少しスレンダー。

因みに、サンフランシスコから日帰りで行ける人気のミュアーウッズに生えているのはレッドウッド。

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ジャイアントフォレストはいくつか易しいトレールがある。シャーマン将軍の木を取り巻く観光客からちょっと離れてみよう。

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声を潜めると、沢山の小さな生き物たちの気配を感じる。

ビートリックス・ポッターの Squirrel Nutkin にそっくりな丸々としたリスや、ダークチョコレート色のシマリスが、マツボックリの上をカサカサと音を立てて駆けて行っては丸太の上でポーズを取る。これがとても可愛らしい姿で、すばしっこいシマリスを一匹連れて帰りたくなる。

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幹のベースに火傷を負ったような巨樹を数多く見る。何が起きたのだろう。

木の保護を始めた当時は山火事が起きるとすぐに消していたが、火事はセコイアのライフサイクルで重要な役目を果たしている。

セコイアはその長身とは裏腹に根がとても浅いため、樹下に下草がはびこると致命的。つまり山火事による定期的な大掃除が必要なのだ。また、セコイアの種子は火の熱が加わらないと落下しない。山火事で樹下の大掃除が済み、種子が発芽しやすい灰が整ったタイミングで、火でパキパキに乾いたマツボックリが地面に落下するというスマートな仕組みになっているのだ。セコイアは10年~30年ごとに山火事を体験する。

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まるでアートインスタレーションのように焼きただれた木。

巨樹は外側の皮が厚くなっていて、大抵の火事にびくともしないが、弱っている木や若い木はこうなってしまうことも。このプロセスによって、ちょうど良い数の健康な木が残る。

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数々の山火事を生き抜いてきた巨樹、25~50歳くらいの若い木、そして発芽して間もない苗、それぞれが同時に見られるセコイアの森は健康な状態にある。自然の山火事では被害が広がってしまうため、公園では planned fires といい、人為的に小規模の火事を実地しながら森の健康を促している。

火がセコイアの命を繋いでいるわけですね。アナグマが夜遅くまでパーティーをしていて火事を起こした、という私の希望的な仮説は成り立たなかった・・・

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・・・が、木の根元にある火事跡を覗いてみると、齧られた小さなマツボックリがかき集められている。アナグマのパーティーはなかったけれど、リスのパーティーはあったかもしれない。

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デスバレーからの移動に時間をかけてしまったので、この日は Hospital Rock を見がてら新しい宿へ引き上げる。

ホスピタル・ロックは、ネイティブアメリカンの Potwisha 族が14世紀から生活していた跡地。1860年にジャイアントフォレストで怪我を負った探検家が、ネイティブアメリカンに手当てをしてもらったことから、この名前が付いたとか。

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ポトウィーシャ族が使っていた「台所」。巨大な岩体をすり鉢替わりに、ここでドングリを粉末にしていた。ドングリ粉って、なんだか美味しそうな感じがする。

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岩をよじ登って少し歩くと、先ほどのジャイアントフォレストとは違う感じの森が見下ろせる眺めの良い場所に出た。

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道路沿いでよく見かけるこの看板。人が持ち込んでくる食べ物や、シャンプーや石鹸など美味しそうな匂い(熊にとって)がする物に惹かれてカリフォルニア・ブラック・ベアーがちょくちょく出現するらしい。

遭遇しませんように。

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夕方のセコイア国立公園。砂漠地獄から天国にやってきたようだ。

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翌日は、中心に写っているウサギの仲間、パイカが住処とする岩っぽいエリアでハイキングをする予定。この珍しい蛙も是非、見つけてみたい。

ワクワクしてしょうがなかったみたいで、この夜は、カエルとパイカと晩酌する夢を見た。今まで見てきた夢の中で、良い方だと思う。



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by majani | 2017-09-17 03:20 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(0)

砂漠の魚を探して

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世界一暑いデスバレー砂漠旅行の続き。な~んにも無い場所の写真が、しつこく続きますよ。

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パランプでゆで卵とオートミールの朝食を取り、再びデスバレー国立公園へ。昨日休憩をしたストーブパイプウェルズにたどり着くまで少なくとも1時間かかる。

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朝なのにもう46度まで気温が上昇している。今日も暑い。

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元気があるうちに歩いておこうと決めていた Salt Creek Trail に向かう。ハイキングと言える程の本格的なトレールではないが、ここに珍しい desert pupfish という魚の一種が住んでいるというので、探し当ててみたいと思った。

砂漠に魚が?古代の湖が干上がってしまった後に所々に残された小さな池で細々と生き延びてきた desert pupfish の先祖が、それぞれの池で進化し続けたことにより、現在は十種類ほどのパップフィッシュがデスバレーの砂漠に生息している。

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少し離れた場所にあるが歴とした公園の一部である Devil's Hole という池(私たちが泊まったパランプの方に近い)に住むパップフィッシュは世界一珍しい魚とされている。2013年春の時点でたったの35匹しかいなかったらしい。去年は100匹前後まで数が回復したが、この先が思いやられる。

「悪魔の穴」に住むパップフィッシュは2.5センチ程の小さな魚で、その形は家庭のペットにあるプラティに似ている。体をくねらせながらぴゅぴゅぴゅと泳ぐ姿が、まるで遊んでいる子犬(pup)のようなので「パップフィッシュ」という名前が付いたとか。

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パップフィッシュ見たい見たいとソルトクリークトレールをずっと歩いているが、全く水の気配がない。

たまに小鳥が、ちゅんっ!と鳴きながらボードウォークの下から飛び出てくるので、近くに水が残っているはずだが・・・

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いきなりボードウォークが終了。これ、遭難しそう・・・。

でもパップフィッシュ見たさに、緑が多い方に向かって歩いていく。ベイエリアの家の近くのマーシュでよく見かけるピックルウィードが、ここでもはびこっている。

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やはりどこも干上がっている。コヨーテ(?)の足跡が固くなって残っている。しばらく歩いていると、エビせんのようにカラカラに干からびて白くなったパップフィッシュの死骸がいくつも出てきた。ど、どうした、パップフィッシュー!

死骸でも十分に興味深いと思い写真を撮っていたが(ちょっと怖い写真になってしまったので載せませんね)、とにかく汗が止まらず、唇がヒリヒリし始めた。3マイルも歩いていないのに、体がとても重たく感じられる。

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ボードウォークが見えなくなるといっそう不安になり、ひとまず引き返すことにした。車に戻った私たちは真っ先に冷房を全開にし、数分間、ぼーっとするほか何もできなかった。

けっきょく死んでいるパップフィッシュしか見つけられなかったが、あっさり絶滅してないかとても心配になるトレールだった。このような過酷な環境に、小指よりちっぽけな魚のコロニーが住んでいるとは信じ難く、素晴らしいことだと、思わずにはいられなかった。

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次に向かったのは、人気スポットのBadwater Pool。この妖し気な色の塩辛い池にパップフィッシュはいないけれど、 Badwater Spring Snail という珍しいタニシが住んでいる。

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バッドウォーターは古代の湖の跡地。真っ白な塩の結晶が水平線まで広がるシュールな景色は、なんだか夢の中に出てきそうだ。

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誰もいなかったソルトクリークトレールとは大違いの賑わいよう。

遠くまで歩けば歩くほど、観光客に踏まれることなく形をとどめている塩の結晶が見られるのだろうが、私はちょっぴり行っただけで「もういいや」と思ってしまう。ちょうどお昼をまわって一番暑い時間だ。

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こちらは Devil's Golf Course 。流石は「死の谷」デスバレーで、見所のネーミングが、死の~とか、悪魔の~とか、地獄テーマ(?)が徹底している。

ぽっちゃりした中年男性が一人、ピクリとも動かずに「悪魔のゴルフ場」の端でつま先立ちしている。男性は、私たちが帽子だ日焼け止めだとガサガサしながら車から出てくると、「君たち、こちらに来てごらん」と囁いた。

「ほら、塩の音がする」

車のエンジンを切って耳を澄ますと、何秒かごとに、パキン・・・ポキ・・・と、小さな骨のような、何かもろくて繊細な物が壊れていくような音がする。塩の結晶が、日中の温度上昇により膨張して割れる音だ。

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私たちは男性に微笑み返した。パキ・・・ッ。

「わ~、まただ」

「僕はこのスポットが大好きなんだ」と男性。

しばらく三人でじっと立って塩の音を楽しんでいたのだが、この「ゴルフ場」、足元がゴツゴツしていて、私はちょっと心地悪いなと思った足を踏みかえようとした。すると膝が「ぽきん」という音を立てて、その衝動でお腹がきゅるるーと鳴ってしまった。

男性はひゃあと笑い、「わぁ、今のは凄い割れ方だね!大きな音だった」と喜んだ。凄く良い人そうなだけに、なんだか申し訳ない気持ちで一杯だったが、私は誤解を解かずに塩の結晶だと思わせておきたかった。男性は私の膝の音で満足した様子で、「君たちはゆっくり楽しんでいってくれ」と言い残し、立派なスポーツカーに乗って行ってしまった。

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デスバレーで一番人気のヴィスタポイント、Dante's View に到着。

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バッドウォーターを見下ろすこの眺め、いかがでしょう。呼吸するのを忘れてしまうほど、美しかった。愛国歌 "America, the Beautiful" に、"purple mountains majesty" というくだりがあるが、本当に山が紫に見えた。

ダンテとはご存知の通り、地獄、煉獄、天国を旅する叙事詩『神曲』を代表作とする、ルネッサンス文化に多大な影響を与えたイタリアの詩人である。偶然にも、「ダンテの眺め」は沢山のイタリア人観光客で賑わっていた。

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さて、次の目標地点に向かう途中、止まるつもりがなかったなんとかキャニヨンのトレールヘッドで、私はトイレに駆け込んだ。スッキリして出てくると、トレールを歩き終わった人たちがちょうど駐車場に戻ってくるところだった。

そこに鏡餅のような段々腹をした女性が、よれよれのブラジャーとパンツ一丁になって、岩に腰を下ろして休んでいるのを見たときは驚いた。一方、ブラ女性はブラ女性で、こちらの白い長袖、白い長ズボン、白い日よけスカーフ、帽子、サングラスという、ミイラのような完全防備姿にギョッとしていた。

どちらのルックが適正な砂漠の服装なのでしょうね。ブラジャーとミイラの間を取ったくらいか。

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最後に、Twenty Mule Canyon をドライブ。ここの砂利道はだんだん狭くなっていき、上下にも左右にもくねくねするローラーコースターのようなルートだったので、運転はリルケに任せる。

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19世紀後半は鉱山があちこちにあり、18頭のラバと2頭の馬で構成された「20ラバ隊」が引く大型ワゴンでホウ砂鉱石を運び出していた。Twenty Mule Canyon はそのラバ隊が使っていた険しい道の名残。

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ラバが運び出したホウ砂は洗浄剤やタルカムパウダーなどに使われていた。可愛らしいパッケージの 20 Mule Team ブランドの製品は、ヴィジター・センターで展示されていたもの。

それにしても立っていているだけでフラフラしてしまうほどの暑さ。150年前のラバをとても気の毒に思った。

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しばらく田舎町の外食が続いている。

揚げ物大量摂取と野菜不足で身体が一揆を起こしかけていたところ、デスバレーの南側にあるリッジクレストという町で、やっと何となくバランスが取れた食事にありつくことができた。地中海料理とアメリカンがごちゃ混ぜになっている不思議なメニューではあったが、ここで食べたチキン、イスラエルクスクス、新鮮なサラダは、デスバレー旅行中で一番美味しかったと思う。隣のテーブルで金髪の女の子が、大きなチョコレートバナナパイを幸せそうに食べていた。

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さらば、死の谷!ロードトリップ、続く。




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by majani | 2017-09-10 04:40 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(4)

砂漠道中

ネバダとの境界にある「死の谷」― デスバレー国立公園に向かう。砂漠地帯のデスバレーは西海岸に多々ある国立公園の中でも渋い方で、一番暑くなる夏がオフシーズン。

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シリコンバレーからデスバレーまで約8時間。家具がなくなりガランとした古いアパートメントを後にし、トランクにたっぷり水を積み込んで、まっすぐな高速を南に辿る。

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平坦な畑や果樹園が消えさると、夏虫色のごわごわした植物や、地学的な大きな力を感じさせる岩体が目立ち始め、白と赤茶が交互する地層は綺麗に割れなかった板チョコレートの平面を想起させる。

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私はずっと運転免許がないままナンデモアリフォルニアに住んでいて、「どうやって生活してるの」と大学の教授までが首をかしげていたのが、先月ついに仮免許を取得した。それがこのロードトリップで(ちょっぴり)活躍することになる。

聞いていた通りのカオスのDMVで(The Simpsons のパティーとセルマの世界だった)車デビューしたての高校生に混じってペーパーテストを受けた時や、自転車の人を轢かないように冷や汗を流しながら運転練習を繰り返した日々が、砂漠に来てみればアラ不思議、全て良い思い出になっている。やっと理解できるようになりましたよ、ドライブをする快感が。開放的な砂漠なら私でも安全に運転ができる!

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入口にゲートがあるわけでもなく、気が付けば公園に入っていた。このような殺風景な道路、アメリカの大陸らしくていいなあと思う。

早速、コヨーテが出現。この時間帯に道路付近をうろついているのはおかしいので、誰かが餌をやって人間に慣らせてしまったのだろう。車内からコヨーテを観察していたが、いかにも餌欲しそうにしているのでクラクションを鳴らしながらその場を去ることにする。人間は危ないのよ?轢かれないでね。

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ストーブパイプウェルズの休憩所でいったん車を停めて場所を確認する。今夜は公園の東側に渡り、ネバダ州側の小さな町に泊まる予定だ。

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ストーブパイプウェルズで初めて外に出てみると、乾いた熱風がわっと顔を襲う。デスバレー国立公園の公式ウェブサイトには午前10時以降は車から出ないように、と注意書きがある。脱水症状を起こさないためには、ハイキングをする場合、一時間ごとに一リットルの水を飲むのが基本。

休憩所にあった温度計を見て目を疑ってしまった。気温が45℃以上もあるのでこの日はおとなしくドライブだけにして、朝からトレールを歩くことにしよう・・・

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・・・と思っていたら、いわゆる砂漠らしい砂丘に行き当たったので、もう一度外に出てみることにした。遠目に見えるのが Mesquite Flat Sand Dunes 。皮膚が焼け爛れるような暑さでも、短パンで歩き回っているルール破りなフランス人がけっこういる。

近そうで遠い砂丘まで歩いていく元気は、私になかった。写真で伝わりにくいかもしれないが、オーブンの中にいるようで、すぐへたってしまう。

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日が落ちてしまう前に、Artist's Drive and Palette というエリアに急ぐ。それにしても車の数が少ない。途中でエンコを起こしてしまったら大変。

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先ほどの砂丘とは全く違う風景。

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メインの道路から一本離れた Artist's Drive の細道を行くと、薄紫や桃色が緑と赤茶と入り混じる水彩画のパレットのような色彩の岩体が楽しめる。時間帯と光の加減によって色の出方が少しずつ違うらしい。

私たちが訪れたのは黄昏時で薄暗くなり始めていたが、誰かが山の上に絵具をこぼしてしまったように見えた。

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岩ばかりに気を取られていたけれど、ふと足元を見ると不思議な植物が。

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日が落ちると街灯が一つもない砂漠はあっ!という間に真っ暗になる。

道路に飛び出してくるカンガルーラットを避けながら、ネバダ側のパランプという田舎町へ。町の名前が何となく似ているせいか、トランプ支持者が住んでいそうな町だなあとリルケで話し合いながら食事ができる店を探す。

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「ゴールデンハーベストカフェ」という店がまだ開いているようだ、よし行ってみよう、とダウンタウンに繰り出すと、なんとカジノの中にあるレストランだった。だから「黄金の収穫」なのね。アジア系の人が見事に人っ子一人いないのは、まあ予想できたが、いざとなるとなんとなく居心地が悪い。

ところで、パランプにアップル社の共同創立者ロナルド・ウェインが住んでいるらしい。ウェインが、初期に800ドルで売り払ってしまったアップルの株をまだ持っていたならば、現在は750億ドル以上に膨れ上がっていたとある。今はパランプで、ヴィンテージ切手やコインを売っているとか。彼もデスバレーに遊びに行ったりするのかしら。

明日は早起きをして、少しトレールを歩いてみよう。帽子、日焼け止め、水は必需品。



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by majani | 2017-09-08 02:55 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(4)

カーメルとモンテレーの海

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夏と言ったら、海。グレーの光に包まれた冬の海岸も悪くないけれど、ナンデモアリフォルニアのスカッとする青空の下ビーチを歩くと、極度の暑がりの私でさえ、夏って良いなあと思う。

たくさん道草を食いながら、カーメルとモンテレーに行ってきた。サンフランシスコから車で南へ。

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まずは 途中の Phil's Fish Market でランチを食べることにする。入口で、魚を抱えた木製の漁師のおじさんとカモメが出迎えてくれる。

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フィルズはトマトベースの海鮮スープ、チョッピーノと(奥に写っているのがそう)、ビールを使った豪勢なブラッディメアリーが有名。チョッピーノはブイヤベースのような感じで、トマトの酸味と蟹や海老などの海産物の甘みで上手くバランスが取れている。

いつ来ても、量がスゴイ。この無造作に積んであるフィッシュアンドチップスが一人分だとは思えない。

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モンテレーの Bixby Creek Bridge までやってきた。ここは風が強く、吹き飛ばされそうになりながらヨタヨタと歩き回った。

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アザラシの群れに遭遇。真ん中の小さな島にポツポツと見えるゼニガタアザラシたちは、日向ぼっこ中。

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あ、こんな所にも。幸せそう~。

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枝豆のような実を付けた木が生える Point Lobos State Natural Reserve で「バード・アイランド」という看板を見つけて、ちょっと歩いてみることに。

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遠くに鵜のような海鳥が集まっている。奥の方で円形になっているのは、何だろう。

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鳥のコロニーだった。みんな子育てに夢中。その雛や卵を狙っているカモメを見て、厭らしい奴だな!と皆に非難されている。カモメは、バード・アイランドで嫌われ者の損な役回り。

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なんていう花だろう。渦巻が良い感じ。

野生のラッコなども見られて、ポイントロボスを歩いて大正解だった。

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去年の大雨で起きた土砂により高速が一部閉鎖されていたため、残念ながらビッグ・サーまで南に行くことはできなかった。

高校生の頃、アメリカの小説家ヘンリー・ミラーの回顧録『ビッグ・サーとヒエロニムス・ボスのオレンジ』 (Big Sur and the Oranges of Hieronymous Bosch) を読み、これほどに自由で孤独な場所がカリフォルニアにあるのかあ、行ってみたいなあ、と夢見たものだったが、七年もベイエリアに住んでいて私は未だにビッグ・サーを訪れたことがない。次回のために取っておこう。

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ミラーが20年近く住んでいたビッグ・サーはともかく、なんとなく文学の香りがするルートを私たちは辿っていた。

何年か前、モンテレ―水族館に行った際に書き留めたが、昔イワシの缶詰工場が並んだキャナリー・ロウは、スタインベックが描写したことによって、ちょっとした文学的な観光スポットになっている。上は缶詰工場の名残。

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いったん、Carmel-by-the-Sea の方まで戻ってきて、Enzo というイタリアンレストランで食事。良い天気だったので、外のテーブル席に座る。

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地元の白ワインを試してみた。

ワインを楽しく飲んでいると、ずっと路上に立っていたピンクのセーターを肩にまとった男性が、いきなり私たちのテーブルに散乱している飲みかけのワインやらビールのグラスを調整し始めた。通りすがりの人が私たちのワインを盗もうとしている!?と混乱したが、ここのイタリア人オーナーらしい。

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炎をぼおぼお吹くブロートーチを持って、一人のウェイターが飛び出してきた。なんだなんだと構えていると、オッパァ!と叫びながら、チーズの皿を持った別のウェイターが走ってやってきた。酒をびしゃびしゃかけると、最初のウェイターが火を点けた。一瞬にしてぼおん!と皿が炎に包まれ、「オッパァ!オッパァ!」とひたすら叫びながら、オーナーとウェイターたちの三人がかりで、レモン汁をえいや、えいや、とぶっかけて火を消す・・・というパフォーマンスがあった。

そういえば、チーズのフランベというものを頼んでいました、私たち。あんなに大騒ぎした割には普通の味。とても面白かったけれど!

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海鮮リゾット、キノコのマリネ、メカジキのステーキ、サーモンのたたきなど、色々な物を少しずつ4人で分けあった。デザートは定番のティラミス。

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お勘定をお願いすると、お口直しにイタリアのキャンディーをくれた。

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愉快なフランベの後、ビーチリゾートへ。オーシャンフロントにいくつものバンガローのようなスイートが並ぶ。

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暗くなり始めた頃、ビーチで焚火を囲む。この夜は遅くまで飲んでいた。

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翌朝、リルケと海岸を散歩していると、沖の方でカモメが騒いでいるのに気が付いた。

クジラだろうか。何かとても大きな動物が潮を吹いている。何年か前の夏、あんなに苦労してクジラを見に行ったのは何だったんだろうと笑ってしまう。

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やっぱり、夏と言ったら、海。




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by majani | 2017-07-27 05:47 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(6)

想い出のサンフランシスコ

サンフランシスコでトニーベネット(の銅像)に会ってきた。

去年、90歳の誕生日を迎えたジャズ界の伝説的な存在トニーベネット。その記念に、サンフランシスコのノブヒルにあるフェアモントホテルにトニーの銅像が作られた。

トニーベネットは1961年にフェアモントホテルのベネチアルームで『想い出のサンフランシスコ』("I Left my Heart in San Francisco")を歌っている。

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両親がサンフランシスコに遊びに来てくれたので、家族揃って、トニーベネットをテーマとした一日を過ごした。

フェアモントホテルに例の銅像があると聞いていたが、ホテル内の中庭にでもあるのかと思いきや、冷たい風が吹く入口付近にでーんと立っていたのが少し意外だった。「なんか顎の感じがちょっと違うんぢゃないか」「マイクを持っているのはどう思うね」とわあわあ騒ぎながら、芝生にずいと乗り込んでいき、トニーと写真撮影を行う。

ジャズを好む父は、トニーベネットの大ファン。何十年分ものアルバムを全て持っていて、東京の公演に駆けつけたり、トニーにハグをしてもらったりしている。私自身も、母のお腹にいた頃から彼の歌声をずっと聴いている。顎の感じがちょっと違っていたとしても、実に感慨深い。

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上のマークホプキンズを始め、フェアモントやリッツカールトンなど高級ホテルが多いノブヒル。

良い仕事をしたという顔で大満足の父が煙草に火を点けると、パンクロッカー姿の若いイギリス人カップルがやってきて、トニーベネットの銅像に気が付いた。「オーマイゴッド、トニーじゃない!」と興奮しながらケータイで写真を撮り始める。すると今度はスポーツコートを着た中年男性が銅像の前で立ち止まった。満面の笑みを浮かべ、トニーとずっと向き合っていた。

90になっても衰えることのない歌唱力と年々増していく魅力の持ち主のトニーベネットには長生きをしてほしいと、心の底から願う。

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先月、ロザモンドと一緒に行ったユニオンスクエアの Sears Fine Foods にまた立ち寄った。トニーベネットもこのダイナーで食べたことがあるのかな。彼のサイン入りの写真が何枚も飾ってある。

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有名なスウェーデン式パンケーキを頼んでみた。小さくて薄いパンケーキが18枚(!)運ばれてきた。温かいメープルシロップとホイップバターでぱくぱく食べる。流石に18枚全ては食べきれなかったが。

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お勘定をすると金色のトーケンがもらえる。それを入口付近にあるスロットマシンに入れてレーバーを引くと、次のブランチが無料になるかも?

クジ運が強い母にスロットマシンをさせたが、今回はハズレ・・・

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さて、トニーベネットの『想い出のサンフランシスコ』のLPカバーに霧がかかったゴールデンゲートブリッジが映っているのだが、父がその風景を是非とも再現したいとのこと。

どこから写しているのかリルケにも一緒に研究してもらい、プレシディオの方へ出かける。

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結果がこの写真!いかがでしょう。

この日はからっと晴れていて霧が無かったけれど、橋の影の角度もけっこう近いのでは。父はとても喜んでくれた。




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by majani | 2017-06-20 07:30 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

ゴールデンゲートパーク植物園

サンフランシスコの植物園を訪れた。

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ゴールデンゲートパーク内にある Conservatory of Flowers 。入場料は大人8ドル、学生6ドルと良心的。

草食獣のような優し気な顔をした受付のお兄さんが、私の着ている厚手のジャケットを見て「中は暖かいですよ」と教えてくれた。

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入るやいなや、熱帯雨林のようなアトリウム。時々、上からミストがしゅわしゅわと降下し、シダやヤドリギを細やかな水滴のベールで覆う。

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実際、動物はいないのだけれど、鳥の鳴き声やジャングルぽい(?)効果音が流れていて、どこか東南アジアの森林に迷い込んだかのような気分を盛り立ててくれる。

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これは蘭ね、と思うものもあれば、

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見たことのない、不思議な花も。サーモンピンクと薄紫の派手なこの植物は、地味なアラビカコーヒーの木に寄り添うようにしていた。

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色と形がハロウィンで配られるコーン状の飴に似ていることから「キャンディーコーン・インペーシェンズ」とも呼ばれる花。

学名 Impatiens niamniamensis の impatiens とは、ラテン語で「せっかち」の意味。種を爆発的にあちこちにぶちまけることから、「せっかちな」植物という異名が付いたようだ。

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ハイビスカスも負けずと派手なキャンデイーコーン色。

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アマゾンリリーが咲く池を一周する。

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Potted plants のエリアは、ウツボカズラやミドリノスズがありとあらゆる所で垂れ下がっている。

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中をそっと覗く。

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この子は本来オーストラリアに生息する食虫植物。長い葉に密集している赤い粘毛で虫を捕まえるらしいが、小さくカールした先端の葉は、まだフレンドリーで無害に見える。

学名の下に「ジャイアント」と書いてあるのが気になる。

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この植物は名前が分からないけれど、アルマジロのしっぽみたいな形が良い感じ。

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さて、この夏、植物園で一番注目を浴びているのが、この子。10年に一度、二日間だけ花を咲かせるインドネシアの巨大なショクダイオオコンニャク(Amorphophallus titanum)だ。

英語だと corpse flower 、つまり「死体の花」とも呼ばれることから想像できるように、開花した時は腐肉のような凄まじい悪臭を放つ。膨らんでいる巨大な蕾のような物は実は花ではなく、その中心に百もの小さな花が咲く。

因みに amorpho の意味は不定形あるいは奇形の、titanum は巨大な、phallus は男性器…。学名を付けたのは多分、男性。

私たちが先週訪れた時は、開花まであと一週間ちょっとだと教えられた。残念だったのか、ラッキーだったのか、ちょっと複雑な気分。

植物園のウェブサイトで、この「テラちゃん」の状態を生中継でチェックできるのよ~と植物園のスタッフが教えてくれたので、最近はこのライブストリームをモニターに流しならラップトップで仕事をしている。シュールな中継はこちら:
http://conservatoryofflowers.org/bloom/amorphophallus-titanum/

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何となく不気味なテラちゃんを後にして、蝶の部屋へ。何種類もの蝶が放し飼いになっている特別展示。

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シマウマのような模様の蝶は zebra longwing (学名は Heliconius charithonia)。

南アメリカに生息する蝶で、米国だとテキサスやフロリダなど暖かい場所にいるらしい。サンフランシスコは、ちょっと寒いよね。

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Julia butterfly (学名は Dryas iulia)の真っ赤なおしり。いつも高い所を飛んでいて良い写真が撮れなかったが、羽も炎のようなオレンジ一色。

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サナギが何段も並ぶ「バタフライ・バンガロー」。ガラス張りの展示箱が後ろから戸棚のように開く仕組みになっていて、蝶が繭からのそのそと出てくると、お兄さんが鉛筆の先に蝶を乗せて、他のが放し飼いになっているエリアに放してやっていた。

この子も、もうすぐバンガローを卒業する時期かな。

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沢山の蘭を見た。デリケートな花だと思い込んでいたが、意外と色々な気候でたくましく生きていることを、今回初めて知った。

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そしてみんな、表情豊か。

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上の dancing lady orchid は、チョコレートのような香りがした。

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私が一番気に入ったのは、このちょっと物々しい欄。

キノコに似せた、先端の白いコップのような部分に虫が止まると、それがトランポリンのように弾み、花粉がたっぷり付いている花糸に虫を擦りつける働きがあるんですって。これぞ自然界のイノベーション。

そして名前がまた良い。ドラキュラという蘭の種類だが、それは吸血鬼のことではなくて、ギリシャ語で「小さなドラゴン」という意味なのだと、植物園のスタッフが教えてくれた。髭がぴよんと出ていて、小さな竜の頭に見えなくもない、かな。

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大変勉強になりました。また訪問したいサンフランシスコの植物園。

Conservatory of Flowers
http://conservatoryofflowers.org/



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by majani | 2017-06-16 07:10 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(0)

ピナクルズ

ドラマチックな火山岩や洞窟を探検しに、ピナクルズ国立公園へ。

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私たちがごく普通に暮らしているカリフォルニア州の下に眠るサンアンドレアス断層。その周辺で発生した地震により噴火した火山岩がそのまま残されている、カリフォルニアで最も新しい国立公園。

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ハイクのはじまり。

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カリフォルニア・ブルージェイが歌いながら出迎えてくれた。

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ハイクの序盤はちょろちょろと流れる小川が多い。水がとても澄んでいる。

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つま先で石を確認しながら、滑らないように渡る。アメンボも登場し始める。

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沢山の野花がトレールを綾なす。こちらはブルー・フィエスタ・フラワー。

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ウェスタン・ウォールフラワー。英語で「ウォールフラワー」は、物静かで控え目な人に対する表現でもあるが(女性に使われることが多く、あまり良い意味ではない)ウェスタン・ウォールフラワーは壁の花どころか、これでもか!とあちこちで橙色の花を咲かせていた。

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こちらは多分ルピナスの一種。

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お喋りしながら歩いていると、なんだなんだと、リスがトレールに出てきた。

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シマリスにも出会えた。可愛い…。

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さて、目指すはあの尖がってる感じのエリア。そこに洞窟がある。因みにピナクルは「頂点」という意味。

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シマリスなどがいた静かな森を出ると、大きな岩が目立ってくる。こんなサインも。

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神々しい光に包まれ、大自然の中を歩く。

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洞窟の入り口に到着。ここも少し水が流れている。あのおじいさんたちもスタスタと入っていくのだから、大丈夫だよね?

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ちょっと怖い看板があるけれど、本当に大丈夫・・・?というかウェットって、中にも水が?懐中電灯は持ってきていないが、ケータイの光で平気へいきと、自信満々のリルケの後を追う。

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あら、本当に大丈夫だった。けっこう光があるじゃないー

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と油断していたら、いきなり真っ暗!あとウェットだった。

ぬめぬめした岩を登らなければならない箇所もあり、私が先にケータイの貧弱な光で照らし、登り終わったリルケが今度は上から光を注いでくれ、両手を使ってよいしょよいしょと登る、の繰り返し。先にさっさと消えていったおじいさんたち、スゴイ。

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時折、岩と岩の間から光が入り込んでくる。

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光が当たる場所では、多肉植物が地面に落ちている。岩の隙間からぽろっと落ちてしまったのかな?

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今度はあの小さな隙間から下りに入る。

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背が高い人は、頭上に注意。あと、閉所恐怖症の方にはおススメできない。

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なんとか出てこられた。先ほどのおじいさんチームが出口の近くの岩に腰をかけて、ハムとトマトのサンドイッチを食べていた。

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暗くて窮屈な洞窟の後だと尚更、解放感がある。

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岩が手招きしているように見えたり、

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レイヤーケーキに見えたり。

私はどうも岩が食べ物に見えてしまうのですが、心理的にどうなのでしょう、これって。一昨年に行ったジョシュア・ツリー国立公園の広大な岩のフォーメーションは、溶けかけたアイスクリームに見えました。

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赤い絵の具にディップした筆のような花は、インディアン・ペイントブラッシュの一種。

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こんな所に?とカラッカラに乾いている場所に咲くカリフォルニア・ポピー。そのたくましい姿を見ていると元気が出る。

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今さっきまであのラザニアみたいな岩の上を歩いていたのに、気が付くと、ずいぶんと下の方まで戻ってきていた。

火山岩と青空の間を行くトレールと、スリリングな洞窟が楽しめる、ピナクルズ国立公園。割と気軽に行ける日帰りハイキングスポットでした。皆さんも是非。

Pinnacles National Park
https://www.nps.gov/pinn/index.htm




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by majani | 2017-06-01 04:38 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

ハーフムーンベイの一日

久々のハーフムーンベイ。雲が一つもない青空に、ブルーのビーチパラソル。

優雅に寝そべりに来たわけではなく、日本から遊びに来ている義妹のアベローネちゃんの提案で、ハーフムーンベイで乗馬をすることになったのです。

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トレールの下見をする。こんなビーチを馬に乗って颯爽と駆け走る自分の姿が全くイメージできない。馬は美しくて大好きだけれど、子供の時におとなしいポニーにちょっと跨がせてもらった経験しかないので、小心者の私は振り落とされないか心配。

2時間コースを予約していた Seahorse Ranch に到着すると、沢山の馬が日陰に並んでいる。一頭ずつ、鞍に馬の名前が書きこんである。身長と体重を事前に伝えておき、牧場側が体格に合う馬を選んでおいてくれるシステムだが、コースを始めるまでどの馬とペアを組まされるのか分からない。あの Grumpy という馬だけは絶対に当たりたくないと神に祈りながらヘルメットを調整した。

リルケはつやつやで真っ黒のソンブラという馬、アベローネはおっとりしている白と茶色のモー君。私は一回り小さい、ハチミツ色の馬が与えられた。その名は「サムライ」。いきなり不安が募る名前です。

10歳くらいのサムライは、ティーナ・ターナーみたいなワイルドなたてがみだった。

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アイスプラントの花畑。

アベローネに続き、私とサムライ、最後にリルケの順番で一列になり、花畑や小川を渡るトレールを進み始めた。

サムライがしょっちゅう遅れを取ってしまう。美味しそうな花があると味見してみたり、立ち止まったかと思うといきなりパカパカ走り始めたり。完全になめられてるなあと思いながらも、物ぐさなサムライに親近感を抱くようになった。

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サムライはアイスプラントには興味がない。

一応、ガイドが付いている。カウボーイ帽子を被ったダンディーなアルマンドは、哀しげな目の Eeyore に乗って先頭を行き、時々、後ろの私たちの様子を確認する。アルマンドは、「アミーガ、アミーガ」とスペイン語で話しかけてくる。

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花畑の難関を突破したかと思うと、今度はビーチに降りて馬をギャロップさせるのだとアルマンドが言う。「アミーガ、サムライがギャロップし始めたら、尻をこう上げるんだ!ほら、私の尻を見ろ!」とお手本まで見せてくれました。

落馬して足を折ったら教授に遊んでいたことがバレる!そう一心に思いつめ、必死に腰を上げてサムライにしがみつく。カメラが厳しく禁止されていたので証拠写真が一枚もないのですが、ちゃんとギャロップできました。本当ですよ。

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土と日向の匂いを身にまとい、フードトラックに似せた Dad's Luncheonette で遅いランチを。(バナナスラッグの帰りに寄った同じ場所ですが、グリルチーズ屋さんはもうなくなっていた。)

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ハンバーガーサンドと、グリルマッシュルームのサンドの二種類から選ぶ。ちょっぴり辛いマヨネーズベースのソースに、赤玉ねぎのピクルスとフライドエッグが挟んである豪快なサンドイッチは、海風に吹かれた体のエネルギー補給にぴったり。

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お髭の爽やかオーナーが上の厨房から出てきて、自らサンドを渡してくれた。ここで作っているポテトチップスと、マリオンベリーのブロンディー(ココアパウダーを使っていないブラウニーの様な焼き菓子)も美味しかった。

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乗馬マシンがあるくらいだから、体中の筋肉を使うのでしょうね。巨大なサンドを食べた後もまだお腹が空いていた。

晩御飯はマウンテンビューの Eureka! という店で、イチジク、ベーコンとアルグラのハンバーガーに、厚めに切ったフレンチフライ。一日に二度もニュー・アメリカンな外食で大満足。

その夜は、サムライに乗っている夢を見た。



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by majani | 2017-05-09 11:35 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

彫刻の森

一時帰国記録の続き。

旅館の近くにある、彫刻の森美術館。20年ぶりに訪れた。

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カール・ミレスの『人とペガサス』。横向きに飛ぶペガサスを見ると、子供の頃の思い出がわっと戻ってきた。

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曇りがちの日で、セピア色に染まる敷地。

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池の方に向かうと、人が鯉に餌をやっている。

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子供の頃から、黒くて大きい鯉が、ちょっと怖い。

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ピカソ展でミミズクの水瓶に見入っているあの眼鏡の白人カップルは、箱根登山鉄道で私たちと同じ車両に乗っていたような。同じルートを辿っているのかな。外国人の観光客が割と多い。

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ヘンリ―・ムーアの作品をいくつか見て思ったことですが、ピカソが目や鼻や耳などをしつこく強調する一方、ムーアはこれらをスムーズに簡略化してしまっている所が面白い。こうして様々なスタイルが楽しめる美術館ですね。

上は井上武吉の『マイ・スカイ・ホール(天への道)』。

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エミール・アントワーヌ・ブルーデルの『雄弁』。他、『自由』、『力』、『勝利』を象徴する強そうな4人組で並んでいる。

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こちらはニキ・ド・サン・ファールの1968年の作品。懐かしい。『ミス・ブラックパワー』っていうんですね。今回初めて知りました。

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これで「文化的なこと」も一つできた。帰りは小田原城を遠目に見がてら、二宮金次郎を祀る報徳二宮神社でお参りをすることに。

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神社の中を歩いていると、きんじろうカフェという店を発見するが、あいにく閉店時間を過ぎている。

二宮金次郎のシルエットをココアパウダーで描いた、こんなかわいいカプチーノが飲めるらしい。「きなぽん」とかいうデザートも、何だかよくわからないけれど、美味しそう。

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夜の食事は、明治26年に創業した老舗の料理店、「だるま」にて。お寿司や天ぷらなどを大量に注文。

冷たい風に吹かれて一日中歩き回っていたので、温かいキンメダイの煮付けが殊更美味しい。

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混沌とした商店街でロザモンドの足が止まった。「わたし、スズカマ買ってくる!」と鼻息を荒くして店に飛び込んでいった。「わたしはカステラ焼き食べてくる」とジュリエットも人混みの中へ。

外のベンチで一服していると、ピカソ展と、その後またカフェで見かけた外国人カップルが、なんとここにも現れた。ロザモンドと一緒になって、鈴廣かまぼこを無言でじっと見ている。声をかけようかなとも思ったけれど、かまぼこという物体を不思議がってはいるもの、困っている様子ではないようだ。

今度は若い白人男性が、地球を担ぐアトラスのように巨大なリュックをしょってやってきた。カステラ焼き箱根饅頭をその場で焼く様子を真剣な目で眺めている。ちょうど隣でジュリエットが焼き立てをぱくりと食べるのを見て、僕も欲しいなと思ったらしい。もたもたとリュックからジップロックに入った日本円を取り出し、一万円札でカステラ焼きを買っていた。それを一口食べると、若者は一瞬にして無邪気な笑顔になり、ぼーっと見ていた私に、「これ、美味しいよ!」という表情で微笑んできた。

こちらまで何だか嬉しくなってしまって、日本に来てくれてありがとうと伝えたかった。


箱根の旅、おわり。次回はもう少しゆっくりしたい。



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by majani | 2017-03-16 13:41 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(0)

ポイントレイズの一日

冬はどうも運動不足になってしまう。リルケに誘われて、久々にハイキングに行ってきた。

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向かったのはポイントレイズ。以前はここでエルクの求愛を観察したが、今回はペニンシュラの南側の Palomarin Trailhead から歩き出し Alamere Falls という滝を見る目的だ。

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最初に出会ったのは、カリフォルニアでよく見かける真っ青なカケスの一種、California scrub jay 。

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木のてっぺんに、小さな丸いシルエット。双眼鏡で確認してアンナハチドリ(Anna’s hummingbird)だと分かった。まるで派手な帽子を被っているような赤い頭が雄の特徴。

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小鳥が多いトレールで、姿が見えなくても茂みの中から聞こえてくるさえずりと波の音がハイクのBGM。鳴き声で鳥の種類を教えてくれるアプリってないのかな。

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パロマリンのトレールはダグラスファーとユーカリの木が目立つ。

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海岸から少し離れ森の中に進んでいくと、ところどころに池や小さな湖がある。上は「ペリカンレイク」というが、ペリカンはお出かけ中なのだろうか。

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最近の大雨でトレールは以前になく青々としている。

基本的にはルピナスや、西部劇に出てきそうなセージブラッシュ、また赤がかったコーヒー豆のような実をつけるカリフォルニア・コーヒーベリーなど、乾いた地域で育つ植物が多い。

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それにしてもアラミア・フォールズが全然出てこないぢゃないか!泥道に飽きてきたころ、違うルートから歩いてきた、ワイルドキャット・キャンプ場に向かっているボーイスカウトたちに遭遇した。

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ボーイスカウトのリーダーに滝を探していると話してみると、どうやらリルケと私はずっと前に曲がる地点を逃していたようだ。若者たち、助けてくれてありがとう。

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アラミア・フォールズにやっと到着。滝も良いけれど、海の方がドラマチック。

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見晴らしがよい崖の先っぽにリュックを下ろし、グラノーラやチョコレートを食べながらの休憩。

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若いミヤマシトド(white-crowned sparrow)がすぐ側までやってきた。成長したミヤマシトドは冠がシマウマの模様のように白と黒に変わる。

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ミヤマシトドもランチタイム。ぴょこぴょこと飛び跳ねながら、草と砂利の中から餌を見つける。

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ピンと背筋を伸ばし、何かが気になる様子。崖の裏からアカオノスリ(red-tailed hawk)が気持ちよさそうに巡回してくると、ミヤマシトドはしゅっと茂みの中に消えてしまった。

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アラミア・フォールズが折り返し地点。そろそろ出発です。

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午後の優しい光で、トレールの表情が少し変化している。迷子になった時間も含めて半日がかりで楽しんだ out-and-back ハイク(同じ道を歩いて戻ってくるという意味)だった。

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帰りの道はとても静か。

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途中で車を降り、ディナー中のイソシギの群れを見つける。

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最後にもう一度、ポイントレイズを確認。ちょうど日が沈むところだった。




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by majani | 2017-02-19 10:12 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(0)


ナンデモアリフォルニアの某大学院で研究中。海外生活、旅、散歩で出会った生き物などの記録です。たまに哲学や語学に関するエッセイもどきも。


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