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コヨーテヒルズ

フリーモントのコヨーテヒルズ公園で散歩をしてきました。

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雲一つ見当たらない、吸い込まれそうな青い空に恵まれた。

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色々な水鳥がグワグワとお喋りをしている。

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ピックルウィードのどこかに、親指サイズの可愛らしいネズミが潜んでいるはず。一度見てみたい。

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銀色のキツネも姿を見せるらしいのですが、この日は残念ながら現れず。

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トレール沿いにバードハウスが設置されている。写真の左側に見えるグレーのものがそう。

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ツバメ(かな?)たちは人間が近づいてもお構いなしで、慌ただしく巣作りに励んでいた。

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一方、この小鳥はじっと休憩中。

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まっすぐなトレールを離れ、丘を登ってみる。

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緩やかに見えるのに、息切れしてしまう。運動不足です。

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飛行機雲がかすかに残っている。

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帰り道の橋で、私たちの前を歩いている帽子を被ったおじさま二人組が、ある論文についてじっくり話し合っていた。私もリルケとこうやって仲良く論じ合いながら、これからも散歩をしていきたいな。

遅い時間まで、明るかった。春本番です。



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by majani | 2017-03-30 09:29 | 動物王国 | Trackback | Comments(0)

ポイントレイズの一日

冬はどうも運動不足になってしまう。リルケに誘われて、久々にハイキングに行ってきた。

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向かったのはポイントレイズ。以前はここでエルクの求愛を観察したが、今回はペニンシュラの南側の Palomarin Trailhead から歩き出し Alamere Falls という滝を見る目的だ。

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最初に出会ったのは、カリフォルニアでよく見かける真っ青なカケスの一種、California scrub jay 。

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木のてっぺんに、小さな丸いシルエット。双眼鏡で確認してアンナハチドリ(Anna’s hummingbird)だと分かった。まるで派手な帽子を被っているような赤い頭が雄の特徴。

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小鳥が多いトレールで、姿が見えなくても茂みの中から聞こえてくるさえずりと波の音がハイクのBGM。鳴き声で鳥の種類を教えてくれるアプリってないのかな。

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パロマリンのトレールはダグラスファーとユーカリの木が目立つ。

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海岸から少し離れ森の中に進んでいくと、ところどころに池や小さな湖がある。上は「ペリカンレイク」というが、ペリカンはお出かけ中なのだろうか。

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最近の大雨でトレールは以前になく青々としている。

基本的にはルピナスや、西部劇に出てきそうなセージブラッシュ、また赤がかったコーヒー豆のような実をつけるカリフォルニア・コーヒーベリーなど、乾いた地域で育つ植物が多い。

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それにしてもアラミア・フォールズが全然出てこないぢゃないか!泥道に飽きてきたころ、違うルートから歩いてきた、ワイルドキャット・キャンプ場に向かっているボーイスカウトたちに遭遇した。

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ボーイスカウトのリーダーに滝を探していると話してみると、どうやらリルケと私はずっと前に曲がる地点を逃していたようだ。若者たち、助けてくれてありがとう。

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アラミア・フォールズにやっと到着。滝も良いけれど、海の方がドラマチック。

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見晴らしがよい崖の先っぽにリュックを下ろし、グラノーラやチョコレートを食べながらの休憩。

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若いミヤマシトド(white-crowned sparrow)がすぐ側までやってきた。成長したミヤマシトドは冠がシマウマの模様のように白と黒に変わる。

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ミヤマシトドもランチタイム。ぴょこぴょこと飛び跳ねながら、草と砂利の中から餌を見つける。

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ピンと背筋を伸ばし、何かが気になる様子。崖の裏からアカオノスリ(red-tailed hawk)が気持ちよさそうに巡回してくると、ミヤマシトドはしゅっと茂みの中に消えてしまった。

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アラミア・フォールズが折り返し地点。そろそろ出発です。

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午後の優しい光で、トレールの表情が少し変化している。迷子になった時間も含めて半日がかりで楽しんだ out-and-back ハイク(同じ道を歩いて戻ってくるという意味)だった。

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帰りの道はとても静か。

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途中で車を降り、ディナー中のイソシギの群れを見つける。

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最後にもう一度、ポイントレイズを確認。ちょうど日が沈むところだった。




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by majani | 2017-02-19 10:12 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(0)

星空により近く

ハミルトン山の Lick Observatory までドライブをしてきた。

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リック天体観測所は、10校に及ぶカリフォルニア州の公立大学システムに在籍中の天文学者が利用する研究施設だ。

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うねうねした山道をカタツムリのペースで一時間近く上る。なかなかドーム型の天文台との距離が狭まらない。

やっと何か白い建物が見えてきたと思うと、研究者たちの宿舎だった。写真の右下に見える貨物列車のような形の宿舎で、私たちと同じ身分の大学院生や研究者が生活しているのだ。

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彼らは星空の学者たち。主に夜に仕事をするので、日中は寝ている。学者たちを起こさないように「静かにお願いします」と看板が立っていた。

夕方までは研究所の一部が一般公開されている。

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ロビーに入ったところに、「グーグルありがとう」のバナーが垂れ下がっていた。グーグル社から資金が出ているらしい。

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天文台の中。

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その昔の天文学者たちは、自分の目に頼るしかなかった。上は、エドワード・エマーソン・バーナードが、1891年7月に望遠鏡をのぞきながらスケッチした天体の観察記録。

数年後、バーナード氏は木星の五つ目の月を発見する。

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リルケは子供の頃、家族と時々リック天文台に来ていたという。「どうしても雪が見たかったから」だそうだ。

ナンデモアリフォルニアの冬は毎年暖かくて滅多に雪を見ないが、天文台の裏に回ってみると、

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誰かが作った雪だるまが、土交じりの少し不満気な表情を浮かべ、研究所の裏口を見張っていた。ニンジンを使っていて、けっこう本格的だ。

作ったのは、遊びに来た子供、それとも、眠れなくなってしまった学者だろうか。

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夕暮れ。そろそろ星空の学者たちの一日が、スタートする。



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by majani | 2017-01-30 09:07 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

モロベイ

ロードトリップの続き。

穏やかな光が注ぐワインカントリーを後にし、次にやってきたのはモロ・ベイという小さな海岸沿いの町。

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いくつもの安いモーテルが、メインストリートを一本外れた通りを「営業中」のネオンサインで照らしている。宿に到着すると、やはりここでも「VACANCY」のネオンサインがじいーと音を立てながら赤く光る。予約を入れていたが、必要なかったようだ。モロ・ベイの宿泊施設は、どこも空室ばかり。

車を降りると磯の香が一瞬だけぷんとする。一階の小ぢんまりとしたオフィスに入っていくと、フロントスタッフのインド人が、絵に描いたような大きなターバンを頭に乗せて、熱心にテレビを観ていた。部屋は質素だが、清潔。

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夕食にダイナーの House of Ju Ju で「ドラゴン・レディー」というコールスローがたっぷり入ったハンバーガーと赤紫に仕上がったローストポテトを食べる。サン・ルイス・オビスポ辺りではワインだけでなく、美味しいクラフトビールも作っているんですね。

隣のテーブルでは、綺麗な青いセーターを着た男性とそのパートナーが、私がペロリとたいらげたドラゴン・レディーを半分以上も残して、ダイナーに似合わない白ワインを無口で啜っている。彼らもどこかに向かう途中、モロ・ベイで休むことにした様子だが、「なんだか変な町に迷い込んじゃったわね」と言わんばかりの表情を交わしている。

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町の異様な雰囲気は、私達もすぐに感じ取った。

レストランの窓からふと海岸の方に目をやると、大きな黒い山のような物が見える。ふっくらした曲線で、まるで子供が描いたような山の形をした物体は、水の中からポッコリと突出している。小ぶりの漁船が並ぶビーチ沿いの通りのどこを歩いていても、黒い山は全く同じシルエットをしてこちらを見下ろすようにしている。その黒さを見つめると、何かがこちらを見つめ返しているようだ。

「はい、ビール!」

はっとして見上げると、笑顔の店員がそこに立っていた。ドラフトビールを私たちが広げていた町の地図の真ん中に置いた。

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ダイナーを出ると、先ほどまで電気が付いていた塩キャンディーや土産品の店が全て閉まっている。

「ソルトウォータータフィー、食べたかったです」

「歯に悪いですよ・・・あ」

海の方から「ぐおーう」という猛獣の低い鳴き声のような音が聞こえてくる。なんだなんだとヘブンフィールドさんが海に向かって駆け出す。(エルク保護区でもそうだったが、彼は野生動物を目撃するとそれに向かって走り出す危ない傾向がある。)耳を澄ますが、今度は水のちゃぷちゃぷという音しかしない。

「山の方から聞こえた?」

そんなことどうでもいい、一目散に逃げたいと私は思った。もう遅いし寒いし、恐ろしいから、黒い山を調べるのは朝にしましょう、ということに。

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翌日、海岸沿いの Frankie and Lola's というダイナーで遅い朝食を取る。外の小さなパティオで、「魔法使いのオズ」のライオンみたいなドレッドと髭のヒッピーが二人、巨体を丸くして美味しそうなスクランブルエッグを食べている。私はフライド・グリーン・トマトのエッグス・ベネディクトと、強いブラックコーヒー。大量のホランデーズソースだ。

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ヘブンフィールドさんはアルファルファが積み上げられた、スモークサーモンのオープンフェイスサンド。

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食べている間、黒い山の正体が静かに窓の外に聳える。モロ・ロックという。大きな、大きな岩だ。しかし一瞬不安にさせるその不気味な感じは、日中でも消えない。

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実際に近づいて見ると、全体的な形が分からなくなって、あまり怖くない。あのまあるい形が不気味なのかしら。

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看板の受け売りですが、その昔、モロ・ロックは火山の「栓」みたいな物だったそうです。周りの火山の軟らかい部分が侵食してなくなってしまった後、中の硬い栓だけがそのまま残った。

「うーむ、山があると登りたくなるなあ」とヘブンフィールドさんが火山の栓を見上げているが、この岩を登ることは一般的に禁じられている。ただしモロ・ロックを聖地とするネイティブ・アメリカンの二部族は(サリナン族とチュマッシュ族)儀式を行う際に許可が出るそうだ。どうやって登るんだろう。

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岩の片側は波が荒く、沢山のサーファーが練習をしている。表側は静かなビーチで、「危険」という看板がいくつも立っているのにも関わらず、子供たちが水に入って遊んでいる。

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港沿いに、哀愁漂う小さな水族館を発見。中からアシカとアザラシの「ぐえぐえ」という悍ましい鳴き声と共に、それを聞いて喜ぶ子供の無垢な笑い声が漏れてくる。なあんだ、昨晩の鳴き声はアシカだったのか。もしかしたら野生のがボードウォークの近くまで来ていたのかもしれない。からくりが解けると、気が抜ける。

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そんなある日、モロ・ロックが跡形もなく消えていた

という短編小説はどうかしら、と提案してみる。新しい町に来ると、無性に物語を書きたくなるのは何なんでしょうね。

未だ空想上の短編小説の筋を二人で考えながら、次の町へ向かった。



Or me.

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by majani | 2015-12-15 11:01 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

地の果てを歩く

「地の果て」を意味するランズ・エンド(Land's End)を歩いてきた。

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サンフランシスコ北西の端っこにあるランズ・エンドは国立公園局により環境保護地域とされている。

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週末はジョギングや犬を連れて散歩をする人が多いが、それが気にならなければ、短時間でサンフランシスコベイの絶景が楽しめる易しいトレールだ。4.6キロのコースは一時間半程度で歩ける。また、MUNIに乗って行けるので、車がない観光客でも足を運びやすい。

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西側のポイント・ロボスから歩き出す。アドルフ・ストロー(1896年当時の市長)が建設したプール施設、ストローバス(Sutro Baths)の遺跡がここに残っている。入り江のようになっているのは、プール建設のために辺りをダイナマイトで切り開いてできた人工的なもの。

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海をぼーっと眺めていると、イルカの群れを発見。その飛ぶ姿は本当に楽しそう。ゼニガタアザラシなどもここに姿を見せるらしい。

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ストロー氏はこの敷地に膨大な資金を投じ、1880年代は遊園地を造ったり機関車を走らせたりと、海岸の開発に大忙しだった様子。

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プールなどストローが手掛けた数々の施設は1960年代に入って取り壊される。跡地には、金と政治と儚い夢の名残が。

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しかしストローの夢がかき消されたことによって、美しい海岸線がこうして形をとどめている。

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市内の国立公園だけあって、「人間らしさ」がうかがえる。地元のアーティストが岩を集めて作ったインスタレーション。

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スゴイ絶壁!うかうかしていると風に飛ばされてしまいそう。Deadman's Point (死人の岬)という恐ろしい名前の見晴らしスポット(?)があるくらいなので、易しいトレールと言っても注意は必要。ランズエンドで迷子になってヘリコプター救助される人もたまにいるとか。

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砂で足を滑らせないように、一歩一歩、しっかりと踏みしめながら進む。

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この日はゴールデンゲートブリッジが意外とくっきり見える。ヴィスタポイントが何か所かある。

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遠い中国から来たのかな?夕方になると、沢山のコンテナを積んだ緑色の船がゴールデンゲートブリッジをめがけてやってくる。その昔の船は、濃霧の中、灯台と白ペンキで塗られた岸壁の二つを目印に、岩の狭間をすり抜けてきたらしい。引き潮時は、1900年代から残っている難破船がチラホラと見える。

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折り返し地点。この辺りでは、沿岸植物の移植作業などが行われており、目印に小さなカラフルな旗がぴょこぴょこ立っている。ポイント・ロボスまで歩いて戻り、Lookout Visitor Center 内のギフトショップで、アメリカの国立公園のポスター等を拝見。

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ギフトショップから出てくると・・・おや、君はもしかしてエルク?こんな所で何をしているの。ストローは彫刻も好きだったようで、ライオンとか鹿とか、古代ギリシャ風の彫刻をあちこちに置いていたそう。現在残っているのは全てレプリカ。

ストローバスを見渡す崖の上の歴史的なレストラン、クリフ・ハウス(Cliff House)を覗きがてら家路につく。

地の果てと言っても、とても賑やかな散歩だった。



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by majani | 2015-10-20 07:56 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

エルクの愛の仕草

エルクの愛のしぐさを学ぶために、ポイント・レイズに出かけた。

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サンフランシスコのさらに北にあるポイント・レイズは、牡蠣がその場で食べられるオイスター・ファームや、新鮮な乳製品が手に入る広大なフリーレンジの牧場などで知られている。しかし小さな半島の一角には、和香に草を食べて過ごす牛以外に大きな動物がいる。ナンデモアリフォルニアにしか生息しない大型の鹿、トゥール・エルク(tule elk)だ。

エルクがどうしても見てみたくて夢にまで出てくるようになったと言うヘブンフィールドさんとポイント・レイズ・ナショナル・シーショア国立公園を訪れた。

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Point Reyes National Seashoreでは年中エルクが見られるが、往復で15キロ程あるハイキングトレールは海岸沿いの冷たい風にさらされる部分もあるので、暖かい時期が一番快適。

もっとも、8月上旬から9月いっぱいはエルクの愛の季節。繁殖期を迎えたエルクの奇怪な求愛行動や、「ラッティング」(rutting)と呼ばれるオス同士の戦いが間近で見られる時期である。


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ラットが見られるかワクワクしながら、ハイキングトレールの入口にある古い牧場を目印に車を停める。

靴を履き替えていると、いきなりエルクのグループが丘の上に現れた。こんなにすんなり見つかってしまっていいものなのか。少し遠い場所にいるので、とりあえずトレールにのってハイキング開始。

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レッドウッドのハイキングトレールとは全く違う雰囲気。遠くに見える岬は霧がたちこめていてハッキリとしない。

木陰がないトレールだから帽子と日焼け止めは必需品。けっきょく両方とも忘れてきて、一番暑い正午にのこのこ歩き出した。この日は曇りがちで荒涼とした風景に感じられたが、かんかん照りの中15キロも歩いていたら辛かったと思う。

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エルクのお尻は白い。

トゥール・エルクは様々な危機を乗り越えてきた野生動物である。昔はナンデモアリフォルニアで幅広く見られたが、州の開拓と共に乱獲により19世紀後半になると絶滅の危機に追い込まれてしまった。70年代の保護運動に伴い、マリンカウンティのポイント・レイズ・ナショナル・シーショア国立公園を含む数か所にエルクの保護地区が設けられ、現在は健全な数に戻りつつある。(最近の干ばつによる影響が懸念されているが。)

・・・それにしても、絶滅しかけたとは信じ難い勢いでポコポコと現れるエルク。

エルクは群れで行動する。上のように、一頭の強いオスが沢山のメスを連れて、つまりハーレム状態のグループを率いる。弱いオスはオス同士のグループでいるが、チャンスを見計らってハーレムを奪いに行くことがある。立派な角をぶつけ合い勇敢に戦うも、挑戦者に敗れたオスはハーレムを譲る。悔し涙を流したり、可愛いメスを侍らしていた古き良き時代を思い返したりするのだろうか。エルク社会は厳しい。

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たまに、もどかしいお年頃のオスを目にする。ハーレムを離れるには若すぎるが、お母さんにずっとくっついてるのも格好悪い。角が生え始める頃だけど、ちょっと変に生えちゃったりする。人間でいうと、ニキビが出だして自意識過剰になっている中学生か。

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一方、こちらは池の近くにいた小さめのハーレム。オスは一生懸命一頭のメスを追い回すが、全く相手にされない。逃げ回るのにウンザリしたメスはぺたんと草の中に座り込み、完全拒否体制に入る。そんな気分じゃないらしい。

それでもオスは積極的に求愛し続ける!メスが一瞬気を抜くと、すかさず彼女の尻をペロペロ舐め始める。するとメスは「やめてんか!」という顔をして嫌がる。やめたふりをして、またペロペロする。

「あの舌・・・なんだか気持ち悪いですね」

と見ているこちらもオスに嫌気がさす始末。時折、「えへえへ」と鳴くオス。

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ぺろぺろ。やめれ。

面白いのでしばらく観察していると、オスがだんだん悲しそうな表情になってきた。エルクって意外と表情豊かなんだなあと感心していると、オスはじれったそうに、いきなり「きょえええええ!」と鳴いた。びっくりするほどのボリュームで、こだましている。

好きな子に拒まれた悲しみの「きょえええええ」だと思っていたが、後に他のエルクのグループを観察していると、どうも他所のオスが近づいてくると出す鳴き声のようだ。ホルンの音色の様でよく響く。それはラットする前段階の雄叫びで、次に両者はどんなもんだーいと角を見せ合い、無駄な怪我を負わないようにお互いの強さを見極めている様子である。

何回かこういう場面に出くわしたが(死角から急に車サイズのオスが飛び出してくるとかなりコワイ)、いずれにしても挑戦者が「ヤベ、あいつ思ったより強いんじゃね?」と引き下がっていき、格闘に至らず。ハーレム奪回の決定的な瞬間は見られなかったが、まあ平和が保たれてよし。

可笑しいのが、オスが吠えたりケンカを売ったりしている大騒ぎの中、ハーレムのメスたちは見守るわけでもなく、完全に無視してあちらで黙々と草を食べ続ける。自分たちの将来が一瞬にして変わるかもしれないのに、この平常心(?)は凄い。気が付いたらハーレムのリーダーが変わっていた、なんてこともあるのかな。

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半島の先まで来ると、土が砂に代わり、二時間サスペンスらしい崖っぽい場所に出る。エルクの姿は消え、今度はピンと背筋を伸ばした沢山の鵜(ウ)が岩に座っている。ここがトレールの終り、折り返し地点だ。見晴らしの良い場所を選び、好奇心旺盛なカモメに見張られながらおやつを食べて脚を休ませる。

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帰りは人間にほとんど会わない。野生の七面鳥やウズラがまだ餌を探していて、小さなねずみやジリスも草むらの中を駆け回っている。動物の気配がずっとするトレールだ。

エルクも夕方が食事時なのか幾分か活発になっている様子で、道を通せんぼしていたりする。近くにいるとぷんと野生の動物の匂いがし、そろそろ避けながら歩き進むとエルクは大きな白い尻を振って急な谷間を駆け下りていく。

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道を通せんぼしていたメス二頭のうちの片方。私たちが側を歩いていても萎縮することなく、美味しいものを探し続ける。

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あ、目が合っちゃった。モグモグしながらじっと見つめられると、何だか落ち着きません。

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夕方、車を停めた場所に戻ってくると、道の真ん中に怪しい物影が。

「マウンテンライオン?!」とヘブンフィールドさんが喜んだが(危ないのにずっと見たがっている)身体が一回り以上は小さい。顔がお面のように険しく、ずんぐりした大型のネコだ。一瞬のことだったが、ボブキャットではないかと私は思った。ヘブンフィールドさんが駆け寄っていくと(危ない)ボブキャットらしき獣はギクリとして、そそくさと道を渡って逃げて行った。



Or me.

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by majani | 2015-09-11 14:58 | 動物王国 | Trackback | Comments(0)

再びあの森へ

それは普通の水曜日。一年近く経ち、リベンジの時がやってきた。

バナナスラッグが住む森にまた挑むのである。

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去年の秋、ヘブンフィールドさんに連れて行ってもらった時は、思いのほか高度の変化が激しく、運動不足で喫煙者でもあった私は死に絶えるのではないかと思った。最初は可愛らしかったバナナスラッグも凄まじい数で現れ、この世の終り感を演出。ここで倒れたら巨大ナメクジに食われるのだとめっきり弱気になったところ、ハイクが終了したのであった。今年は、殊に手術以降は、健康維持に(珍しく)気を使っているし、禁煙も(まあまあ)続いているし、運動も(人に言われて)いそいそとやってきた。それにキャメルバック(ラクダのコブ)というブランド品の優れた水筒まで備えている(ヘブンフィールドさんの)!

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プリシマ・クリークの森に到着。

バナナスラッグの居住地、Purisima Creek Redwoods Open Space Preserve は山の方からレッドウッドの森に入る方法とハーフムーンベイの海側から入る二つがある。前回は Skyline Boulevard からずっとプリシマの小川まで下る方法で痛い目を見たため、今回はビーチ側から潜入。元気なうちに山を登り、トレールを一周ループして最後にまた下ってくる作戦である。Higgins Canyon Road が Purisima Creek Road にあたる西側の入口に車を停め、森の中へ。

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まだ暑すぎるのか、バナナスラッグは二匹しか見なかった。それも細々としていて、去年見たものと比較すると色も何となく薄い。

バナナスラッグは夏の間は木の葉にくるまったり倒れ木の穴に入り込んだりして、身体が乾燥してしまわないようにしている。ナンデモアリフォルニアが実際に秋めいてくるのは10月半ばから11月にかけてで、それもあっという間に過ぎてしまう短い秋である。バナナスラッグ日和になるのはまだ少し先だ。

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干ばつで山火事が頻繁なナンデモアリフォルニアだが、小川が流れる森はしっとりと湿気がある。

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道端で作り物のようにテカテカしたイモリの一種に遭遇。カリフォルニアイモリの仲間?濡れた身体は光沢感があり、そっと近づいて見ると模様が何となく毒々しい。

「全然逃げようとしませんね」

たしかに、私たちはいつも動物に逃げられてばかりいるが、イモリは澄ました顔にカメラをぐっと近づけてもピクリともしない。死んでいるのではないかとヘブンフィールドさんと話していると、後ろから短パンのおじいさんがガシガシやってきて、

「やあ、何を二人で騒いでいるのかと思ったら、ただのイモリか!」

おじいさんは妙に軽装で、脚と腕の干し柿のような素肌が丸出しである。近所の人だろうか。呆れている様子なので、こちらもつい、「はあ、見るのが初めてなので」と恥ずかしそうにしたら、

「私はもう何百匹ものイモリを見てきたが、これほど大きいのは珍しい」と言う。

本当かどうか知らないが(何百匹はすごい)ちょっぴりラッキーな気分にしてくれたおじいさんは、手を振ってさっさと先に行ってしまった。その後も何度も立ち止まったので追いつくことはなかったが、イモリごときで大騒ぎをする変なアジア人観光者だと思われたことだろう。

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しばらくすると森が開けて、レッドウッド以外の木々やハックルベリーの茂みが目立ちだす。ツタウルシに触れないよう気を付けながら進む。

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海も遠くにチラホラ見え、単調にならないのが良い。しかしイモリのおじいさん以外、誰にも会わない。

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去年はここまで来て引き返したのを覚えているが、今回は12キロ程度のトレールを歩き切った。

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帰りにハーフムーンベイの町に寄り道。以前から目を付けていたグリルチーズサンドのフードトラックに寄るが、残念ながら水曜日はお休みだ。ベーカリーでクッキーを買い、海が眺められるベンチでおやつを食べる。

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夕方、ビーチの近くでヤギが草刈りに貢献している。半分だけ毛刈りをされた半裸の羊も混じっていて、私たちが歩いて通ると濡れた眼でじっとこちらを見つめていた。

ハイク、無事終了。リベンジが果たせたことにしておこう。



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by majani | 2015-09-09 11:53 | 動物王国 | Trackback | Comments(0)

ふらりと、塩辛い場所

最近、塩辛い場所に凝っている。

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私が住んでいるざ・ふぁーむ周辺は、湿地がそこらじゅうに広がっていて、身近で面白い生態系を観察することができる。殊に塩沼(ソルトマーシュ)のような汽水域は、豆粒のようなハチドリから、軍艦のように進行するペリカンまで、様々な鳥を呼び寄せる。

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サンフランシスコ、ベイエリアの海岸と塩沼地帯をなぞるベイ・トレール(Bay Trail)を毎週末、少しずつ歩くようにしている。手術を受けてからフニャフニャになってしまった筋肉のリハビリを兼ねて、研究のアイディアを生み出すのにちょうど良い気分転換になっている。ベイ・トレールの緩やかな道は、バナナスラッグが住む森とは勝手が違う。

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Baylands Nature Preserve ではイソシギやカモメ、真っ赤な長い足でひょこひょこ歩くクロエリセイタカシギ、アオサギ、ツバメ、トゲオヒメドリなどが見られる。Harriet Mundy Marsh の方角へ歩いてゆくと、セイリングステーションの看板があり、小さな女の子とお父さんが二人乗りのカヤックを水に下ろしている。

ここで、愛鳥家の間で peeps という愛称で知られる、小ぶりなアメリカヒバリシギ(least sandpiper)の群れが忙しく何かを食べている。日本語のウィキペディアのページによると、「〈クリィーッ〉、〈プリーッ〉などと鳴く」そうだ。だから日本語は楽しいですね。

もっとも、私たちが見たのはプリーッのプの字も出さず、黙々と食事を続ける。

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小さな池を通りかかると、尾と翼の先が尖っている鳥を発見。滑らかな白い体に、黒い帽子を被った頭、朱色のくちばし。アジサシという海鳥の一種で、側をヨタヨタ歩いているカモメに比べると、スマートな容姿だ。空中で一定の場所に留まり、頭を下の水面に掲げている。急にピシャッと水に落下したかと思うと、銀色の小魚をくわえて再び空へ。これを一定のリズムで繰り返している。

一方、同じ池で餌を探している大柄なシロサギ。こいつは浅い水の中をゆっくりと歩きながら魚を捕まえなければならない。魚に忍び寄る策略なのか、エネルギーを節約しながら狩りをするタイプだ。しかし空中ダイビングが得意な格好良いアジサシに次々と魚を横取りされて、分が悪い。

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ハーフムーンベイの近くのペスカデーロ・ビーチも塩辛い場所。地帯の移り変わりとその様々な表情が一度に楽しめる、海岸、塩沼、森がごちゃ混ぜになったハイキングトレールがお勧め。

去年の暮れに訪れた時は、これでもかこれでもかという程、沢山の鹿に遭遇。しかし何頭見ても感激は薄れないもの。

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腕を伸ばせば触れるくらいの近さまで来た二頭の鹿は、アイスプラントの中から美味しそうな柔らかい葉を見つけては、それを器用にちぎって食べている。

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ところで、アイスプラント(学名 Carpobrotus edulis )とは南アフリカのハマミズナの一種である。帰化植物としてカリフォルニアの浜辺でよく見かける。地帯が砂っぽかったり岩っぽかったりしても、アイスプラントはその葉と茎をせっせとめぐらせ、黄色やマジェンタ色の大胆な花を咲かせる。

みずみずしい葉は食べられるそうだが、小心者の私は試したことがない。こんな場所に生えていたら、塩辛くなっていそう。

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見た目がピクルスに似ていることから美味しそうな名前の pickleweed を始め、塩辛い場所に適応した不思議な植物の数々。

いずれも生態系のデリケートなバランスを保つ重要な役割を持っているわけであるが、ナンデモアリフォルニアにおける観測史上最悪の干ばつの影響は実に深刻なもので、塩辛い場所の特殊なエコシステムも脅かされている。(カーボンオフセットとか持続可能農業とかにはすこぶる熱心なナンデモアリフォルニア人なのに、節水に関してはけっこう無関心だったりするので解らないものだ。)

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一見雪景色のような、真っ白な塩沼の塩を背景にジョギングをする人。

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ハーフムーンベイのルーザベルトビーチからエルマービーチまで散歩。

ハーフムーンベイというと、何となく霧が立ち込めている海がイメージとしてあるけれど、この午後は優しい光に恵まれ、海辺に並ぶ家の面白い建築などもじっくり見る余裕があった。

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最近、学会で知り合った方とベイエリアの魅力について論じていた。彼女は10年にわたる海外滞在を経て、この夏ようやく地元のサンフランシスコに戻ってくると話していた。ずっと離れていて、一番恋しいと感じたことは?と尋ねてみると、彼女は少し考えて、

「自然…と一言で言うのは簡単だけれど、それだけではないのよね。」

彼女はニューヨークに住んでいたこともあったが、ニューヨーク(州)にだって大自然がある。ただ、街を出て、建物が消え始め、森が出てくるまでに何時間もかかるのだ。木を一本触ったらまたすぐ引き返さなければならない。一日がかりの上、事前に計画しておかないといけない。一方、ベイエリアの良いところは、ゆっくりソーマでランチをしてから、ちょっとビーチで散歩したいなと思いついたならば、ふらりと海に出られるところだ。

この「ふらりと」が重要だと思う。何時間もコードとにらめっこをしているけど全く進歩がないぞ、海に論文を持って行って読書しよう、誰もいないビーチを見つけてみよう、ここら辺のソルトマーシュを散歩しよう、と人を誘って出かけることが多い。ナンデモアリフォルニア人は恵まれていますね。

今は当たり前のようなことだけれど、いつかは私もここを離れて、ふらりと塩辛い場所に行くことができなくなってしまうのである。なので、いつも言っていることですが、旅に待ったなし。

どんどん、ふらりと出かけたい。


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by majani | 2015-05-31 11:03 | 動物王国 | Trackback | Comments(0)

砂漠に行く

南デモアリフォルニア旅行記の続き。

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ロサンゼルスを後にし、砂漠地帯にやってきた。ジョシュアツリー国立公園だ。


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ジョシュアツリー(Joshua tree)とはこのニョキニョキした木のこと。

私にはコミカルでひょうきんな木に見えるが、モハーヴェ砂漠を横断してきた真面目なモルモン教徒の開拓者たちには、空に手を上げて祈るジョシュアのように見えたことから、「ジョシュアの木」という名前が付いたとか。(ジョシュアがどんな人物だったかは、ええと、省く。知らないので。)

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公園の入り口付近の案内所に立ち寄ると地図や冊子などがもらえ、5分で歩けるハイキングトレールがある。本チャンの砂漠に乗り込む前のウォームアップと考えても良い。運良ければ砂漠に生息するウズラや小鳥が観察できる。

昔オアシスがあった場所には立派なお髭を生やしたヤシの木が聳える。

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まるで手塚治虫の『火の鳥』に出てきそうな幻想的な植物を発見。オコティロ(Ocotillo) という。近くでよく見ると枝がトゲトゲしていてサボテンのようだが、実はこの砂漠で数少ない落葉性の植物で、葉は派手な赤に染まる。

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ふわふわした縫いぐるみの手足を想起させることからテディベアサボテンと呼ばれる teddy-bear cholla (学名 Cylindrpuntia bigelovii)。

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思わず触りたくなってしまうが、仲間の jumping cholla と同様、密に生えているトゲは皮膚や衣類に刺さりやすく、抜くのが大変困難だそうだ。可愛い顔して危険な奴だ。

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仲間のジャンピング・チョラ。

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辺り一面がテディベアサボテンの散歩道はまるで地上のサンゴ礁のようで、実にシュールな風景だ。モルモン教徒はここも通ったのだろうか。さぞかし驚いたことだろう。


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一言に砂漠といっても高度の変化によってガラリと雰囲気が変わるのでびっくりだ。急に岩っぽい地帯になったり、テディベアサボテンが大量発生していたり、ジョシュアツリーだらけだなと思っていたら、スライドを切り替えたかのようにパタリと木が消える。地形の表情の移り変わりもジョシュアツリー公園の醍醐味。

ところで、ジョシュアツリーに生息する哺乳類は少ない。伊達に砂漠じゃないからね。しかしこのような厳しい環境を悠々とマイホームにしている大型哺乳類もいる。岩から岩へとぽこぽこ飛び移るビッグホーンシープである。道路がないような場所も探してみたが、残念ながら、恥ずかしがり屋の羊に遭遇することはなかった。広い公園内に150頭余りしかいないらしく、しかも群れで移動するので、宝くじを当てるような確率だ。見つけた人は相当ラッキー。

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地質学的活動によってできた面白い岩の数々。まるで溶け始めたアイスクリームサンデーのような岩や、アーチ状の岩。

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氷に浸かっている牡蠣を思わせるごつごつした場所は Oyster Bar という名前が付いている。ハイキングトレールを外れた The Great Burrito でロッククライミングをする人も。

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あんなところにもロッククライマーが。

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誰かが質素な岩に飾り付けをしたかのだろうか。これも自然にできたもの。岩の上からほぼ垂直に盛り上がっている細いベルトのような火成岩層はダイク(dike formation)と言う。ダイクを気に入って、行く先々で探してみた。

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ロッククライミングはしなかったものの、眺めの良いハイキングトレールを沢山歩いた。ブラックキャニオンにある High-View Nature Trail では人が全く見当たらず、足の下でしゃりしゃりと砂が動く音が驚くほど大きく聞こえる。ここでマツケカス(pinyon jay)という鳥や、砂漠のキツツキ、そして小さくて可愛らしいトカゲを見つけてウキウキしていたら、今度はハチに追われてビクビクした。山あり谷あり。

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ジョシュアツリーがニョキニョキ生えている砂漠は夜になると一段と不気味になる。暗闇の中、車を走らせていると、ピュッ!と道を横切る小さな動物が。落ち着いて次に横切ったのを見ると、頭でっかちなカンガルーラットである。夜行性のカンガルーラットはお構いなしに次々とピュッ!ピュッ!と四方八方から物凄いスピードで飛び出てくる。轢かないようにヘブンフィールドさんも必死である。

ここでカンガルーラットに関するトリビア。ハムスターは元々砂漠の動物だったから水をあまり必要とせず、尿が少ないと言うけれど、砂漠のカンガルーラットはさらに凄い。体内のわずかな水分を逃がさないために、排尿の際はそれがペースト状で出てくるらしい。ペースト状!燃費が良いネズミだ。

道路の脇に車を停め、星座マップを手に外へ出てみた。辺りは墨のように黒く、いちいち車に戻って星座マップを確認しなければならない。しかし、暗闇も、カンガルーラットのペーストの香りにつられてひょっこり出てきたコヨーテに襲われたらどうしようという不安も、星空を見上げると一瞬にして忘れてしまう。白い金平糖がばらまかれたかのように、星は大きく、近く感じられる。

それにしても夜の砂漠は寒い。厚いセーターとダウンジャケットでも寒い。何枚か持ってきていたケニヤのマサイブランケットを体にぐるぐる巻きつけると、いや、やっぱりまだ寒い。砂漠でキャンピングをする人はタフだ。

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翌日もジョシュアツリーでハイキングトレールを歩いた。ミッキーマウスの頭のような形をしたサボテンやユッカの木を見たり、ぴょこぴょこ飛ぶサバクワタオウサギの後を追ったりしていると、あっという間に夕方だ。ずっとサバクワタオウサギを追っていたいが、ざ・ふぁーむに戻らないと大変なことになる。(ところで、ざ・ふぁーむのヤシの木はさっぱり型で、オアシスのヤシの木と違って立派な髭がない。)

二日も砂漠を歩き回っていたので靴はほこりと砂まみれになっているが、今回の旅も面白い動物や植物が見られて大満足だ。大都会と大自然の旅だった。

帰りの車は、しりとりをする。

南デモアリフォルニア旅行記、終わり。


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by majani | 2015-01-29 09:56 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(0)

バナナスラッグ日和

パリッとした秋がやってきた。

新たなふにゅふにゅ系の生き物を求めて、ヘブンフィールドさんと再び遠足に出かけた。今回私たちが訪れたのはレッドウッドが聳えるプリシマ・クリークの州立公園である。

Purisima Creek Redwoods Open Space Preserve はスカイライン通り Skyline Boulevard )沿いにある。この辺りはレッドウッドが多く、色々なハイキングトレールがあるので、アウトドア派にはとても嬉しい北ナンデモアリフォルニアの一部だ。週末はうねうねしたスカイライン通りを上るサイクリスト達の姿が目立つ。

また、近くには Arlo Guthrie の有名な反ベトナム戦争の曲、Alice's Restaurant に因んだ同じ名前のレストランがある。涼しくなってきているが沢山の人が外のパティオで食事をしている。レストランの外には色鮮やかでピカピカのバイクが並ぶ。

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断っておくが、私は決してアウトドア派ではない。カウチポテトだということは以前立証している。しかしレッドウッドの森は好きだし、自然の中で見つける生き物にも興味がある。今回のトレールは、行きは良い良い帰りは怖いで、下り坂が延々と続くが、ある時点で自分の耐久力に見切りをつけ、引き返して同じ坂道を上ってこなければならない。もう少し下ればもっと良いものが見られそうな気がしてずんずん歩いてしまう、ちょっと危険なトレールである。

プリシマ・クリークのハイキングトレールを歩き始めて5分も経たないうちに、ふにゅふにゅ系の生き物を早速発見。4、5匹集まっている。


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熟したバナナのように見えるため「バナナスラッグ」と名付けられたこの黄色い物体は、25センチほどになる巨大なナメクジの一種である。近寄ってじっくり見ると、体がぬめぬめした粘液に覆われているのが分かる。この粘液はバナナスラッグが呼吸できるよう重要な役割を果たしているとパンフレットに載っている。体が乾いてしまわないように、枯れ葉の下に小さくくるまったりしているのもいる。

すぐバナナスラッグが見つかってラッキーだねえと喜びながら、写真を何枚も撮るが、トレールを歩いてゆくとありとあらゆる所にバナナスラッグがのさばっているではないか。この森はバナナスラッグだらけのようである。天敵はいないのだろうか。

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サルノコシカケや面白い色をした木の実にコメントをしながら森の中へ進む。時々、鳥のさえずりが響き渡る。ヘブンフィールドさんとお互いの研究について相談しあっているうちに、かなり遠くまで歩いてきてしまった。

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そろそろ引き返すことにする。

バナナスラッグはすっかり見飽きてしまって、「またバナナスラッグがいるよ」と指差すこをやめてしまった二人。しかも途中で木が倒れたりしていて、それをまたいで超えたりしているうちに私はすっかり疲れてしまった。

一方、ヘブンフィールドさんはけろっとしていて、こういうときに限って私ばかりに研究の話とかをさせるのである。

「森の中で研究のこと考えるの楽しいですよね!」

とかなんとかお気楽なことを言っているヘブンフィールドさんだが、私の頭の中はバナナスラッグだらけの森で力尽きて死んでしまうのではないかという不安で一杯で、もう研究の話どころではない。最初は喜んでいちいち立ち止まって観察していたバナナスラッグも、沢山いすぎてなんだか恐ろしくなってくる。ヒッチコックの『鳥』のナメクジ版である。

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このまま私が深い森の奥で果ててしまったらヘブンフィールドさんは私を担いで山を登ってくれるだろうか。

「私を見捨てないでくださいね、絶対ですよ!ナメクジに食べられるのは嫌です!」

と念押しすると、今さっきまでエルサルバドルの話をしていたのに一体何のこっちゃという困った顔をされた。


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ふにゅふにゅでぬめぬめのバナナスラッグたちに見守られながら、上り坂をひたすら歩くことさらに一時間、やっと車を乗り捨ててきた入り口まで戻ってこれた。ヘトヘトだけれど、森の熟したバナナに会いに、いつかまた来たい

と思えるようになるのは、少し時間が必要だ。

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by majani | 2014-11-09 18:26 | 動物王国 | Trackback | Comments(0)


ナンデモアリフォルニアの某大学院で研究中。海外生活、旅、散歩で出会った生き物などの記録です。たまに哲学や語学に関するエッセイもどきも。


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