新しい街

この夏は、バルセロナトロントベイエリアキト、とあちこちへ出かけていたので報告が遅れてしまいましたが、ニューヨークから新しい街へ引っ越してきました。

新たな着地点は・・・

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マサチューセッツ州、ボストン。

歴史と極寒の冬、ドーナツと海鮮料理、そしてフリーダムの街だ!

ボストンと言えば頭に浮かぶのが、アメリカ独立の前兆とも言える1773年のボストン茶会事件なので、「ティーパーティー博物館」の写真を載せる。イギリスの茶税に反対し、サミュエル・アダムズを中心とする急進派市民たちが、ボストン港に停まっていた東インド会社の貿易船から略奪した大量の茶箱を海に投げ捨てた、という事件。(たしか。長い間こちらに住んでいる割にアメリカの歴史に疎い。)

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サミュエル・アダムズのこともっと話して、と言われたらぐぬぬぬぅとなってしまうが、彼に因んだ地元のビールメーカー「サミュエル・アダムズ」(そのまま)は早速、良き古き友人という感じ。

夫婦で同じ街で無事に教鞭を取ったはいいが、まだまだ不慣れなことが多く、ぐったりである。家に帰ってきて、ポールリビアっぽい恰好をしたボストンテリアが描かれたボストンエールを注ぎ、「今日の授業はどうだった?」「研究は進んでる?」とお互いの一日の話を聞くのが我が家の夕方の儀式となった。カリフォルニア時代はもっぱらワイン派だったのが、キトでビール愛が強くなった。

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水の近くだと、気分が良いですね。

取り急ぎ、新しい街からのご挨拶でした。これからもどうぞよろしく。



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# by majani | 2018-09-16 13:19 | ナンデモアリ | Trackback | Comments(2)

キトのクラフトマーケット

今日も絶賛現実逃避中、エクアドル旅日記の続きです。

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仕事の合間を縫って、ペルー人の大学院生とイタリア人の教授と一緒に近くのクラフトマーケットまでひとっ走り。La Mariscal にある mercado artesanal (アーティザナルマーケット)でお土産物を物色してきた。

狭い通路を挟み、帽子、カーペット、雑貨、食器、伝統的な服や生地、アクセサリー、玩具、と沢山の小さな土産品店が並んでいる。スパイスとチョコレートとコーヒーの香りが混ざり合い、各ブースの壁一面に敷き詰められた土産品の赤、黄、青の原色が争って視覚を刺激する。

あれも欲しい!これも欲しい!と私が鼻息荒く品物に飛び掛かろうとすると、自称ショッピングのプロの大学院生が、「まじゃーにさん、落ち着いてください。いったん全部回ってから交渉にかかりましょう」と宥める。

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交渉上手な大学院生が助っ人。

そう。クラフトマーケットでの買い物は、値切って値切って値切り倒す、に限る。明らかに観光客だと、高い金額を吹っ掛けられる。もちろん、最初に言われた定価(?)で買っても問題ないが、値段交渉はアーティザナルマーケットの醍醐味でもある。一つの店でまとめ買いをすると、色々なオマケをしてくれたり、もっと大胆な割引を獲得するチャンスが訪れたりするので、「この店主、良さそうな感じ」「この店の物、素敵」と狙いを定めることが肝心、と大学院生の助っ人が話す。

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最初に交渉にかかった店はチョコレートとコーヒーを置いているブース。皆で買うから安くしてよ、と店主と話し合う。5個でいくら、10個でいくら。これも買うから、あと3ドルまけて。2ドルまけるから、これも買ってって。という具合に、商談成立。

お店のおねえさんは、大量のチョコを試食させてくれる穏やかで優しい人。このコーヒーはどんな味ですか?と訊くと、おねえさんはニコニコしながら、「顔を近づけてください」とコーヒーの袋を私に差し出す。あ、開けてくれるのかな?と思って近づくと、彼女はいきなり袋をぎゅっと握りしめ、袋に開いていた小さな穴からばふ~ん!と粉末状のコーヒーが私の鼻の中に飛び散った。「こんな香りです、いかがですか」とおねえさんは神妙に尋ねる。「これも美味しいんです、嗅いでみてください」と違う種類のコーヒーでも同じことをされた。

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いきなりコーヒーを鼻の穴めがけて噴射してくるおねえさんの商売魂に胸打たれ、チリペッパー、ハーブ、アンデス山の粗塩などが入った板チョコや、コーヒー豆を買った。通貨がアメリカドルなのでキャッシュを作らなくて良いことが大変便利だった。ケチュアの板チョコ4枚、コーヒー豆の袋を二つで、8ドル。チョコはフェアトレードを謳うお高いブランドのを選んだのだが(参考までに、喫茶店でコーヒーを一杯飲むと1ドル以下)、私が「ええい、もっと安くしろー!」とごり押し交渉をしてもまだ「フェアトレード」なのだろうか、とふと気になり、この値段におさまった。もう少し頑張るべきだったかな。

私が体を張って聞香を行ったコーヒー豆は、ヘタウマな絵が可愛らしい、ハンドメイドのキャンバス生地のサッチェルに入ってきた。手前のものは最近ニューヨークでお世話になった友人へ、オオハシが描かれたのは自宅用。

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近いようで遠い、妙な動物がわんさかいることで有名なガラパゴス諸島。今回は行けなかったけれど、再訪のモチベーションとなる鳥の置物をいくつか買った。

手前は、ガラパゴス辺りに住むアオアシカツオドリという真っ青な足をした海鳥。滑稽な姿で、blue-footed booby という名前までどこかマヌケなところが気に入っている。左奥はオオハシ、右奥はぶうっと膨らませた喉袋からして、おそらくアメリカグンカンドリ(magnificent frigate-bird)。3羽で2ドル50。

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エクアドルと関係ないが、うちはありとあらゆる場所に小さな動物が潜んでいる。上はナイロビ滞在中にアパートの近くにあるマーケットで値切って買った木製の動物。

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ラマも米国に連れて帰ってきた。たったの1ドルのラマは、オフィスの鍵のお供をしてくれている。他に、メロンの種でできた軽くてカラフルなネックレスなどを日本に住む家族(女性陣)へのお土産として買った。

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お買い物仕事が無事に済み、愉快な宿とキトの街とお別れの時がやってきた。

行きと同じ、帰りもパナマ経由だ。パナマ空港でパナマ帽子を眺め、へろへろになって東海岸の新居に戻ってくると、まず目に入ったのがキッチンアイランドに出ている赤ワインのボトルとシーズキャンディーズの金色の箱。私がエクアドルに飛び立った後、リルケは一人で日本に行ってしまったが(彼は彼で日本で学会があった)、「ご苦労様ワインコーナー」を設置していってくれたようだ。なんかボトル既に開いてるけど…いや、ありがたい!ありがとう!

というわけで、新しく家に加わったエクアドルの鳥に囲まれながら、のんびり一人飲みと荷ほどき。

エクアドル旅日記、おわり。海外出張が多い夏でした。



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# by majani | 2018-09-10 08:06 | 旅に待ったなし | Trackback | Comments(2)

ロクロを食べる

エクアドル旅日記、続く。

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他の教授たちとキトで夕食を食べることになった。ネオンライトが揺らめく Plaza Foch 付近にある Miskay というレストランに行ってきた。

広場をうろついている男たちが、相次いで「どこに行くの?迷ってるなら手伝おうか」と声を掛けてくる。こういうの「じゃあ手伝って」と頼んだらどうなるんだろうという興味もあり、実際にレストランの入口が見つけにくかったので、広場うろつき男に相談してみたら(自分のグループに男性が一人混じっていると俄然強気になる)それはそれは紳士的に道案内をしてくれたのだった。何が目的でうろついているのだろう。

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さて、「ロクロを食べる」というタイトルにしたけれども、もちろん陶芸に使う轆轤ではなくて(そりゃそうだ)、エクアドル料理の locro のこと。翌日のランチにフードトラックでまた買うほどこれが凄く美味しかったので、今回の記事の主役になってもらう。

上のオートミールみたいなのがロクロだ。一言でいってしまえばポテトスープなのだが、シルクのように滑らかに煮たジャガイモと、まだホクホク感が残るくらいのものを、チーズや maíz (トウモロコシ)と合わせるため、一度に色々な食感が楽しめる。付け合わせの paico というオレガノのようなハーブのサルサとアボカドソースが美味しかった。

日本でいうところのお味噌汁とか肉じゃがみたいなものだろうか。決してハイソな料理ではない。しかしこの店では伝統的なエクアドル料理(特にケチュア料理)にモダンな工夫を加えていて、どの料理も見栄えするキレイなプレーティングだった。(翌日屋台で食べたロクロは、スタイロフォームの器にどろっと入ってきて、お洒落なユカチップスや花びらが散らしてあるなんてことなかった。)エクアドルだとラム肉とアボカドが入った yahuarlocro というのも人気だと聞く。ペルーやボリビアなどにも、バリエーションが色々とある。

クリーミーで素朴な味のロクロが疲れた身体を温めてくれる。キトはかなり涼しく、一時帰国中のリルケが殺人的な猛暑にあがいている間、私はジャケットを着こんでいた。

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これおススメ、とウェイターが勧めてくれた canelazo 。シナモン、サトウキビのリキュール、オレンジ、パッションフルーツ、甘蔗糖の温かいアルコールドリンク。なにこれ、おいしいー!甘い飲み物はあまり好まないが、これはイケる。

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こちらはポーク料理。ポークの下に、チーズ、玉ネギ、 mote(トウモロコシを煮たもの)を揚げた tacu tacu が敷いてあるとお店の人が話していた。タクタク。とぼけた名前なのに、なんて美味しいの・・・!

南米は地続きだから、料理が国境を超えてやってくる。タクタクは、本来ペルー料理とされているらしいが、少し変化したものがこうしてキトの店のメニューに「エクアドル式のタクタク」として載っている。ペルーのタクタクは、残り物のライス、トウモロコシ、豆などをフライパンで再びじゃんじゃん焼いてお好み焼きのようにしたもの。

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こちらは魚のグリルに、ユカのコロッケ、野菜の天ぷら、トルティーヤなどを作るために使う trigo 粉のクリームソース。

他に、エンパナーダや、セビーチェ、seco de chivo というヤギとジャガイモのシチューを美味しく食べた。皆で争うようにしてヤギのシチューをよそって食べてしまったので、証拠写真がない。ロクロの次に一番美味しかった。

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テーブルに座っていた一番偉い男性の教授が、律儀に切り分けてくれた。

デザートも皆でシェアする。本当はライスプディング的なデザートを試してみたかったのだが、「ライスプディング食べると、吐きそうになる」という教授が二人もいた。吐かれると困るので、結局頼んだのが、チョコレートプディング、シナモンのアイス、そして上に写っているイチジクとチーズのハチミツがけ。家で再現してみたい。

たらふく食べて飲んで、一人当たり20ドル。そして帰りのウーバーは1ドル。

キトは安くて美味しい。



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# by majani | 2018-09-04 03:39 | 食べる人々 | Trackback | Comments(2)


カリフォルニアで博士号取得後、ニューヨークにやってきた学者のブログ。海外生活、旅行、お出かけの記録。たまに哲学や語学に関するエッセイもどきも。


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