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キングスキャニオン

セコイア・キングスキャニオン旅行の続き。

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シマリスが次々と現れる。その可愛らしい姿はちっとも飽きない。

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シマリスよりずっと大きな熊が活発な時期なので、注意が必要。しかしこの看板、微笑ましい。

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今回は主にキングスキャニオンのハイキングトレールについて話したい。谷を下りて行ったり、山を登ったり、数時間~半日で歩ける day hike を色々と試みた。

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キングスキャニオンはゴツゴツした岩や崖がトレードマーク。ざざあああと嵐のような音を立てて、川が岩を切り開くようにして流れているのが印象的だった。雑念が一気にかき消されていく。

キングスキャニオン側に行くには、セコイアとキングスキャニオン国立公園(national park)の間に挟まっている国立森林(national forest)を抜けていく。国立公園の方が格が上で、規則などこちらの方が厳しい(もっとお金もある)。例えば national forest で拾ったマツボックリは持ち帰っても良いが、境界のすぐあちら側の national park に転がっているマツボックリは、全く同じ種類でも、そのままにしておかなければいけない。

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Zumwalt Meadow のトレールヘッドで、サファイア色の羽をぴんと立てた Steller's Jay が鳴いていた。

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穏やかな小川の畔を歩く序盤の後・・・

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・・岩壁を眺めながらの、足元がゴツゴツする中盤。この辺りは蛇やトカゲが多いようで、時々、しゅるしゅると何かが隙間に消えていく気配がある。

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そして最後は、森の中を歩いていたと思うと、ぽっかり野原が現れる。何だかスイスの風景みたい。

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Zumwalt Meadow は1.5マイルの易しいトレールだが、小川、森、岩壁、野原(春は野花が素晴らしいとのこと)、さらに谷床から山を見上げるこの風景あり、タパスのように色々な物が少しずつ味わえる。

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近くから、岩壁の上から滝が見下ろせるという Mist Falls / Paradise Valley トレールを歩き始める。トレールヘッドの案内所に、また熊に注意のサイン。

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最初の1、2マイルは砂道と単調な景色が続くが、川が出てくる辺りから面白くなっていく。

しかし、だ。衛星のように一定の距離でついてくるブヨには慣れたものの、今度は蚊が凄い。用意してきた蚊よけスプレーがまったく歯が立たず、リルケは顔が真っ赤に膨れ上がってしまった。蚊取り線香を頭に乗せて歩きたい。

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それは蚊のせいで士気が落ちてきた時だった。川の畔にそっと、鹿が現れた。優しい顔をした鹿は私たちに気が付いたが、すぐ忘れたかのように黙々と葉っぱをちぎり取り始めた。

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10分くらいは観察していただろうか。しばらくすると鹿は、反対側にも美味しいモノがあるぞと、おぼつかないジャンプを繰り返しながら川を渡って行った。

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やっと滝っぽくなってきた。「これ?これがゴールなの?ここがゴールということにしよう」と一応ぼやいてみるが、まだ先らしい。

戻ってくるダンディなおじさんに、「あと10分くらいだよ、頑張れ」と励まさせる。

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そして、やっと到着。10分頑張って良かった!

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岩壁の端まで歩いていくと滝つぼが見える。小心者の私はあまり近寄れず、これが精一杯。あと、山のスケールが大きすぎて、写真の撮り方にも困る!

ここが Mist Falls の終点だが、トレールは Paradise Valley へとどんどん続く。ミストフォールズでしばらく休憩して、もう少しだけ歩いてみることにした。ここまで登ってくると、蚊がもういないので、安心して歩ける。

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帰り道で出会った小鳥。岩の隙間に巣を作るえんじ色の canyon wren は、トランペットのファンファーレのような歓喜に満ちた歌声で存在をアピールする。

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ドングリを運ぶ途中に私たちが現れ、ビックリした様子の gray squirrel。他に、テンのような小動物に遭遇しながらの帰り道だった。

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15マイルほど歩き、くたくたになってトレールヘッドまで戻ってきた。セコイア国立公園まで帰る道路も、見応えのある風景が続く。

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パラダイスバレーまで歩いた日は、セコイア国立公園の中の Montecito Sequoia Lodge に泊まる。部屋は小さいが、先ほど見た Steller's Jay のような色をしたキルティングのスプレッドがベッドに敷いてあり、割と心地が良い。

食事はガヤガヤした mess hall のようなビュッフェで食べる形式だ。家族連れが多いロッジで、子供たちが走り回っている間、フリースのベストを着た大人たちはラウンジで赤ワインを啜り、夜遅くまで談義をしている。ここで食べたローストビーフ、とても美味しかった。

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早朝、ロッジの敷地内の池を一周し、もう一度セコイアを見に Muir Grove へ向かった。

ナンデモアリフォルニアにお別れをするロードトリップも幕を閉じようとしていると思うと、少し寂しい気持ちになる。



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Zumwalt Meadow (Kings Canyon)
www.alltrails.com/trail/us/california/zumwalt-meadow-and-roaring-river-falls

Paradise Valley (Kings Canyon)
www.alltrails.com/trail/us/california/paradise-valley-trail

Montecito Sequoia Lodge (Sequoia)
www.mslodge.com

by majani | 2017-10-01 03:44 | 旅に待ったなし

カリフォルニア、ニューヨークを経て、ボストンにやってきた学者のブログ。海外生活、旅行、日常の記録。たまに哲学や語学に関するエッセイもどきも。


by majani