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京都の喫茶

京都の旅の続き。

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日中はお寺や骨董品屋を回る合間を縫って、お茶をしながらの、のんびり観光。甘味処や和カフェや洋風のレトロな喫茶店・・・求める憩い(と美味しいもの)がそこにあれば、ジャンル問わず。

今回はお気に入りの喫茶をいくつか紹介。

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市役所の近くの宿からてくてく歩いて行ける距離のイノダコーヒー。外には自転車に門松。まだお正月ムードでした。

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煉瓦のアーチとステンドグラスをくぐり、旧館に案内してもらう。

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中庭をガラス越しに眺めながら、コーヒーと遅い朝食を取る。耳がきれいに切り落としてあるフワフワの卵サンドに、コクのあるコーヒー。(ミルクを差すとさらに美味)

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イノダコーヒーの近くに、あぶらとり紙で有名なよーじやの路面店があるのを思い出した。あぶらとり紙はもちろん、肌のお手入れグッズが沢山詰まった楽しい店です。

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哲学の道沿いにあるよーじやカフェにて愉快なラテを飲む。お座敷で(慣れない正座をしながら)待っていると、抹茶パウダーで描かれた看板娘(?)の馴染み深いお顔がこうして運ばれてくる。

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カフェ休憩の後は法然院まで足を伸ばしてみる。お気に入りのお寺の一つです。

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さて、場所が変わって、嵐山。暖かい電車に揺られていると非常に眠くなってきてしまい、もう駄目だ缶コーヒーでいいから買おう、とフラフラと駅を出てきたときのこと。私の大好物である京都の和菓子屋、鼓月の喫茶店が奇跡のように目の前に現れた。リルケに有無を言わさず、吸い込まれるように入っていきます。

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身体がホッカホカに温まる抹茶善哉と甘酒善哉を注文。添えてあった塩昆布がナイスタッチでした。

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元気が出たところで、本来の目的地の天龍寺へ。タイから鮮やかなオレンジ色の袈裟をまとった若いお坊さんたちが来ていて、立派な石庭に見入っていたのが強く印象に残る。

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この時期はツバキがまだ咲き乱れていた。春は枝垂桜が綺麗なのだろうなあと想像しながら、広大な敷地を散歩した。

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寺町通で骨董品を物色したあと、ロシアケーキで有名な明治40年創業の洋菓子店、村上開新堂に立ち寄る。こちらは喫茶ではないが、(最近カフェスペースがオープン)東京の店は紹介制なので、私たちにとっては京都に来た時だけ味わえる贅沢の一つだ。

ばらで販売している手作りの洋菓子は、夕方に行くと売り切れになっていることが多い。以前、寺町バニラプリンを逃して相当悔しい思いをしていたが、今回は店員さんが頑張って探し出してくれた最後の三つを滑り込みで買うことに成功。そう、上の写真の「本日のプリンは売り切れました」は私の手柄(?)なのですよ。

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ずっと気になっていた、このプリン。期待以上の上品な美味しさ!

ところで、通でない私たちは、ひょんなことから村上開新堂の存在を知った。二年前のある夜、ガイドブックに頼らず直感で入ってみたおばんざい料理の店で(一見さんお断りではないけど、普段は常連さんばかりだから嬉しいわ~と話すとても優しい女将だった)隣の席に居合わせたのが、村上開新堂の三代目(だったかな?)の村上氏だった。しばらくすると、京都でレストランを営む30代くらいの男性二人組も現れ、皆で楽しくお喋りしながらお酒を飲んでいると、村上氏は店に置いてあった三味線を手に取り、歌まで披露してくださったのだった。

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そんな楽しい一夜を思い出しながら食べた帰りの新幹線のおやつは、村上開新堂のロシアケーキ。シンプルなバターの優しい味は、何故だか懐かしい気分にさせてくれる。

あのおばんざい料理のお店、なんていったっけね、と思い出せないリルケ。場所もよく覚えていない。古い写真を漁れば何らかのヒントがあるのだろうけれど、お酒と会話と村上氏の三味線に酔いしれた一度きりの思い出にしておいても、それはそれで良いのではないかと私は思う。



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by majani | 2018-02-01 04:14 | 食べる人々

カリフォルニア、ニューヨークを経て、ボストンにやってきた学者のブログ。海外生活、旅行、日常の記録。たまに哲学や語学に関するエッセイもどきも。


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