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チョウザメの王者が作るベーグル

アッパーウェストサイドで、「スタージョン・キング」こと Barney Greengrass で朝ごはんを調達してきた。

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1908年創業のこのデリは、スタージョン(チョウザメ)を始め、私がよく食べている gravlox や、魚の燻製、キャビアなどを中心に売る、まさにニューヨークらしい老舗の食材屋。魚で知られているが、パストラミ、チーズ、惣菜なども。外の看板が黄ばんでいるところがまた「本格派」の雰囲気を醸し出していて、重い扉を引くと期待が高まる。

マンハッタンのデリというと、ローワーイーストサイドの Katz's Delicatessen や Russ & Daughters、また2015年にイーストヴィレッジにオープンした Harry & Ida's など、ダウンタウンばかりいつも注目されているけど、上の方だって負けていない。

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魚は基本的に量り売り。サンドイッチやベーグルをテイクアウトしたり、奥のダイナー風のレストランでゆっくり食べることもできる。引越し作業に追われているため、この日はベーグルサンドを段ボールだらけの家に持ち帰ることにする。

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普段食べているものが比べ物にならない、豪華なベーグルサンドを作ってもらうことに。スタージョン、ホワイトフィッシュ、ノヴァスコシア・サーモン、イワシなどの魚から選べ、トッピングにトマト、クリームチーズ、ケーパーが付いてくる。パンはベーグル各種、ビアーリー、ライ麦パンから選ぶ。様々なコンビネーションが可能なので(そして全てが美味しそうなので)迷う覚悟を。

笑顔を見せることは一度もなかったデリカウンターのおじさんだが、丁寧に注文の仕方を説明してくれた上、何故かレジの人に「割引してやれ」とひそひそ声で指示を出していた。リピーターになりそうな仕草をしていたのか知らないが、とにかく感謝している。

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リルケのためには、ポピーシード、オート麦、オニオンフレークでおめかしをした everything bagel と gravlox のクラシックな感じのベーグルサンド。

ぎゅっと味が凝縮されたキレイな緑のピクルスは、一本ずつ丁寧にワックスペーパーに包まれて、ロリポップのように持ちやすい状態で袋に入っていた。二口ベーグルをあむあむ食べて、一口しょっぱいピクルスをぽきんと齧り取ると、最高。

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私はホワイトフィッシュとノヴァスコシア・サーモンの pumpernickel ベーグルサンドを頼んだ。ニューヨークに移ってきてから、ちょくちょくサーモンを食べているけれど、こちらは格別の食感と味。毎朝食べられるなら、そうしたい。

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上は10ブロックほど離れた、同じくアッパーウェストサイドの FISHTAG というレストレンで食べたロックス(右)とスモーク・セーブルフィッシュ(左)の盛り合わせ。

因みにセーブルフィッシュ(ギンダラ)とスタージョンのサンドは、なんと26ドルもし、私たちが朝ごはんにしたものより10ドル以上高い。ベーグルごときに30ドル近く出すのは、ちょっと・・・とベーグル好きな私でさえ思ってしまう。どうせならスタージョンを丸ごと一匹買って帰りたい。

少し値段が張るけど、たまには良い贅沢だった。










今回紹介した店:

Barney Greengrass
541 Amsterdam Ave at 86th St
www.barneygreengrass.com
老舗のデリ。
スモークサーモン、スタージョン、セーブルフィッシュで有名。

FISHTAG
222 W 79th St (b/w Broadway and Amsterdam)
michaelpsilakis.com/fishtag/
ギリシャ料理をインスピレーションとする
ワインと合う海鮮料理が美味しい、落ち着いた雰囲気のダイニングスポット。

by majani | 2018-06-26 05:24 | 食べる人々

カリフォルニア、ニューヨークを経て、ボストンにやってきた学者のブログ。海外生活、旅行、日常の記録。たまに哲学や語学に関するエッセイもどきも。


by majani